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ガーデニング

園芸家 栄中日文化センター講師 名古屋野生蘭同好会会長
吉田 篤

植物の冬越し対策

冬本番になりますと、気温が5℃を下回るようになってきます。沖縄など日本の暖かい地域の植物は、屋外での栽培は困難になってきます。寒さ対策で一番大切な事は、根を寒さから守る事です。
次に霜よけと、冷たい北風から葉や茎を守ってあげましょう。熱帯地域の植物は10℃を下回らない内に屋内に取り込みましょう。

■冬越し対策をまとめてみました

  • マルチング・・・ビニールなどで地表を覆い乾燥防止や雑草防除に使います。防寒対策としては、植物の根元を、バークチップ、腐葉土、わら、落ち葉などを敷き詰めて地温の低下を防ぐ方法。
    柑橘類など少し寒さに弱い植物に使いましょう。
  • 囲い込み・・・支柱とビニールの梱包材(プチプチ)で植物全体を覆います。注意点は上部に昼間の太陽熱の逃げ道を作っておく事です。主に寒風よけです。小さな苗などは、ペットボトルの下部を切ってかぶせても良いでしょう。
  • 霜よけ・・・私の場合は、日よけネットが張ってあるので霜よけになっています。寒冷紗を張らなくても直接かぶせてもかなり有効です。
  • 鉢植えの場合・・・2重鉢にして隙間に発砲スチロールや梱包材(プチプチ)を詰めて断熱しましょう。発砲スチロールの箱に複数の鉢入れても良いです。
  • サギ草、イワチドリ、ウチョウランなどの小球根は、鉢から取り出し乾かしてから小型のタッパーに入れて冷蔵庫の野菜室で春まで保管します。
  • フウラン、ナゴランなどの着生蘭は、しっかり水を切って、発砲スチロールの箱に入れ蓋をして、日の当たらない北側の軒先で保管します。又は、屋内で小型のビニール温室か水槽に入れて育てます。
  • エアープランツも屋内で小型のビニール温室で育てます。
  • 多肉植物のセダムやエケベリアなどの寒さに比較的強い多肉は、南側の霜のあたらない軒先で育てます。弱い多肉は、室内の窓辺で育てます。
  • ベゴニアなどの観葉植物は、室内で小型のビニール温室か水槽に入れて育てます。

~ギャラリー~

セッコク「冠月」・・・中斑・アメ矢のセッコクの中でもひときわ目を引きます。

「錦葉黒椿」・・・椿とは思えない斑入りの椿です。花もこげ茶色(黒花)。

ツワブキ「七変化」・・・名前の通り色々な葉が出ます。

椿「麗山峰」(れいざんほう)・・・私の好きな椿です。

大根も色々ありますね。赤、紫、緑。

カタゾウムシ・・・フィリピンのゾウムシです。約2cm で大変硬い事から名付けられました。

日本にも真っ黒のタイプが石垣島に生息しています。ここ2年ほど、はまって集めています。
飛べない虫なので、地域ごとに色彩が違っています。100タイプ以上あり、小さくて場所もとらないのでコレクションには最適です。飛べない虫は、他の地域と交流が上手く出来ないので大きな川や山によって遮られると、その地域ごとに独自のタイプを維持していきます。
同じような植物には、カンアオイがあります。地表すれすれに開花結実するので、種子は株元にしか落ちません。アリや鳥などの動物に運ばせる事もないので分布の広がり速度は「1万年で1km」ともいわれています。カンアオイも変異が大変多い事が知られています。湿地植物のミミカギグサの仲間も大変小さいですが、湿地を訪れる鳥の足に種子がついて分布を広げています。
私は昆虫採集をしていますので虫の事をもっと知ろうとすると、その周りの自然をより詳しく知らないといけないと思いました。偶然、植物や化石、鉱物、鳥、魚なども興味があり、多方面から見る事が出来るようになりました。

植物の知識が広がる講師H.P.
http://floweryhill.net/

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