文化講座
セッコクの花を楽しむ1(ラン科)
日本に自生する小型のデンドロの仲間です。花のバラエティの多さと丈夫で育てやすい事から山草愛好家に人気があります。
東北まで分布していますから寒さにも強く、岩場や大木に着生していますので水切れにも強く育てやすいランです。栽培については以前の項を参照して下さい。(セッコクの栽培)
2号~3号の小さな鉢でも、育てる事ができるので、小スペースで多くの品種を楽しむ事が出来ます。
・赤花
赤花と言ってもピンク色です。野生の標準花は、白なので少しピンク色の花をピンク花(桃花)と呼んでいます。もう少し濃いピンク花を赤花と呼びます。「紫苑」より濃い花は洋種のデンドロ交配種です。
紫苑(しえん)・・・よく似た花に「雷山」(らいざん)があります。この花より濃色花は洋種交配です。
朱宝(しゅほう)・・・伊豆産の赤花。
赤兜(あかかぶと)・・・このような花を兜咲きと呼びます。
・紅一点花(こういってんか)
花の中心部の赤い部分がアクセントになり、目立ちます。
旭(あさひ)・・・三重県産の紅一点花。日当たりが良いと葉がカラス葉になる。
奥飛騨の春・・・岐阜県産のピンク大輪一点花。
美濃嵐(みのあらし)・・・岐阜県産のピンク花。花の中心部がリング状になる一点花。
緋竜・・・赤花の一点花。
・白花
標準花の花色ですから、花弁の形や、中心部の色などで選抜しています。
雪だるま・・・円弁緑点花。
桃一点花・・・白に近いごく薄いピンクの花弁にピンクの一点花。
飛騨六弁・・・岐阜県産の六弁花。舌花弁が花弁化した花。
妖精(ようせい)・・・高知県産の素心花。アルビノで色素が抜けているため軸(茎)も緑色です。
咲為花・・・花弁に赤紋が入る珍しい花。
・交配種
交配種赤花・・・洋種のデンドロとの交配種。葉姿は日本産と似ていますが、花色と形が明らかに洋種のデンドロの花です。私は、これも綺麗なので好きな花です。30年以上前から人工交配により増やされていますので、現在の状況では、何世代か前に洋種が入った可能性もありますので、純粋な日本産かどうかは、あまり気にしていません。
ギャラリー(最近の私の庭の植物)
山草のヤブレガサ斑入り3株。上は刷け込斑の獅子葉。左下は中国ヤブレガサの斑入り、右下は散り斑の獅子葉。どの株も珍しい物です。ヤブレガサの獅子葉は、毎年斑入りの具合や葉の切れ込みが変わります。
シランの中斑、新葉の時は斑が目立ちますが徐々に緑に変わります。
友人の所に遊びに行きましたら、ムサシアブミの白葉がありました。最初は純白で徐々に緑に変化するそうです。小苗を株分けてもらいました。
オキザリス「雅」(みやび)カタバミの仲間です。とても綺麗な斑入りで、寄せ植えにも良いですし、このように単独の大株作りも中々ものです。
植物の知識が広がる講師H.P.
http://floweryhill.net/