文化講座
クリスマスローズ (ヘレボルス) Helleborus 1 (キンポウゲ科)
クリスマスローズは、ヨーロッパから西アジア、中国まで広く分布する常緑の多年草です。
20種ほどの原種がありますが、一般的にはクリスマスローズの語源と言われるニゲルとオリエンタリスの交配種がよく知られています。
クリスマスローズの花弁は植物学的にはガク片になります。ガクなのですから散らないのです。本当の花弁はオシベの根元に痕跡のように残って蜜腺と呼ばれています。
今回は育てやすいオリエンタリス系をとりあげます。最近は一段と交配が進み、澄んだ色の美しい花が数多く作り出されており、手に入れやすい価格になって来ました。
☆管理
水はけ良く植え込みます。春先は日当たり良く、夏は木陰やヨシズなどで遮光しましょう。
地植えの場合は西日を避けて植え込みましょう。植え替えは秋に行い、鉢植えは1~2年に一度、地植えの場合は3~4年で株分け植え替えます。
☆花の見方
クリスマスローズの花の呼び方は、「花型(咲き方)」「花色」「配色」を分けて呼びます。
*花型 :
1.シングル・・・・ | 一重咲き |
2.ダブル・・・・・・ | 八重咲き |
3.セミダブル・・・ | 唐子咲き |
*花色 :
花弁の色によって、ホワイト・イエロー・ピンク・アプリコット・ブラックなど
*配色 :
1.スポット・・・・・ | 花弁に入る小さな斑点。 |
2.ブロッチ・・・・ | 花弁に入る大きな斑点。 |
3.フラッシュ・・・ | 花弁の中心から外に向かって濃い斑紋が広がる。 |
4.ピコティー・・・ | 覆輪の花。花弁に縁取りがある。糸状の覆輪を「糸ピコ」と呼ぶ。 |
5.ネクタリー・・・ | 蜜腺(花の中心部)が黒や茶など色が濃くなった物。 |
6.バイカラー・・・ | 2色の花色。(表裏・1枚おき・花弁の中心に線状) |
7.ベイン・・・・・・ | 花弁に血管のような模様が入る。 |
8.ゴールド・・・・ | 花弁が黄色で蜜腺が山吹色(黄金色)になった物。 |
以上を踏まえて、花の概要を説明することができます。
たとえば、シングル・ホワイト・ブロッチは一重咲きの白花の花弁に大きな斑点がある花
☆ シングル
ホワイト・ブロッチ
ホワイト・スポット
糸ピコ・ネクタリー
ゴールド・フラッシュ
中心部のヤマブキ色が美しい
アプリコット・ベイン
☆ セミダブル
ホワイト・糸ピコ・セミダブル
ホワイト・スポット・セミダブル
☆ ダブル
ブラック・ダブル
ピンク・ダブル