文化講座
ヤマアジサイ 2
ヤマアジサイは、日本に自生している野生のアジサイです。ハイドランジアに比べ小型で素朴な花姿が山の自然を感じさせます。2012年(ヤマアジサイ1参照)に紹介してから、10年が経ち各地で新花が見いだされ、今までに無かった花も出現して一層人気が出ました。
山地の沢沿いに自生していますので、半日蔭の場所で育てましょう。
「津江の緑澄」(つえのみどりずみ)・・・大分県産の緑花。咲き始めは緑色で徐々に青緑色に変化します。
「藍姫」(あいひめ)・・・赤花の「紅」(くれない)と並んでヤマアジサイの中でトップの人気がある花です。
濃い青色が特徴的な花ですが、土壌がアルカリ性ですと青くなりません。コンクリートの建物やブロック塀の近くに植えますと、青く咲かない場合があります。青く咲かせるには、1月~3月頃に焼ミョウバンの1000倍液を2~3回あげましょう。
「深山黒姫」(みやまくろひめ)・・・葉が黒く独特の雰囲気があります。装飾花(ガク花弁)は咲き始めなのでもう少し濃くなります。中央の両性花(本当の花)は青色です。
「楊貴妃」(ようきひ)・・・花色が複数の色合いに彩られる虹系タイプの花です。
「星の雫」(ほしのしずく)・・・花弁に白い斑点が出る珍しい花。
「紅剣」(べにつるぎ)・・・徳島県剣山周辺は、いろいろなヤマアジサイが見つかっています。私も訪れた事があり平家の落人伝説があるような、大変山深い所です。
「七段花」(しちだんか)・・・兵庫県産。装飾花が剣弁の八重咲き。両性花は落ちやすい。
「虹」(にじ)・・・愛媛県産。装飾花の色が青とピンクの複色になる。このような色の花を「虹系」と呼びます。
「伊予白」(いよしろ)・・・四国産の大輪種。
「久住コデマリ」(くじゅうこでまり)・・・九州産のテマリ咲き。
「伊予の十字星」(いよのじゅうじせい)・・・四国産。装飾花が鋸歯状になります。この花も虹系です。
「坊が鶴の華」(ぼうがつるのはな)・・・大分県産。大分県久住山山麓には、坊が鶴湿原があります。
「坊が鶴の華」・・・上記の花と同じです。PHによって花色が変わります。
今回は、多くのヤマアジサイの中からごく一部を紹介しました。次回は、斑入り種なども紹介します。
ギャラリー (最近の私の庭です)
玄関先の庭です。全部鉢植えなので毎日水やりが欠かせません。
カキツバタ「舞孔雀」
ショウジョウバカマ「秋紅の輝」(しゅうこうのかがやき)白の斑入り部分が寒さで紅葉します。
春の新葉とのコントラストがいいですね。
今年も八ヶ岳にヤマシャクヤクを見に行って来ました。少し時期が早かったです。
ヤマシャクヤクの花とフタスジカタビロハナカミキリ。このカミキリは花を食べに集まり受粉の役目も果たします。
植物の知識が広がる講師H.P.
http://floweryhill.net/