文化講座
ヤマアジサイ 1
ヤマアジサイ 1 Hydrangea serrata (ユキノシタ科 アジサイ属)
ヤマアジサイは本州・四国・九州の山地の沢沿いに分布します。清楚で可憐な花と数多くの変化花(300種以上)が見出されたため、人気が出ました。そのほとんどはガク咲きで、テマリ咲きは「舞妓」、「伊予テマリ」などが知られています。外側の花は装飾花(中性花)と呼ばれ、中心部の小さな花(両性花)に種ができます。
西洋アジサイに比べ、用土(p.h.)による花色の変化が少なく、半日陰(2~3時間陽が当たる)を好みます。鉢でも地植えでも良く育ちます。幕末から明治にかけてシーボルトらによって、ヨーロッパに多くの品種が持ち込まれ交配の親になりました。
鉢植え
用土 | 鹿沼土4、赤玉土4、腐葉土1、パーライト1 |
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置き場所 | 半日陰(2~3時間陽が当たる所) |
肥料 | 粒状の緩効性肥料(マグアンプKなど) |
剪定 | 6月中旬~7月中旬に新枝一節で切る(※小苗にはしない)。 大株に育てば、芽を確認し株元で剪定してもよい。 |
主な品種 | 紅、藍姫、深山八重紫、七段花、清澄沢、伊予の薄墨、紫紅梅、九重山、剣の舞、 土佐神楽、胡蝶の舞、金玲、紅山、まいこ、富士の滝、深山黒姫、など |
「紅」(くれない) 長野県飯田産。白から徐々に深紅に変化し途中の霧点状の花も美しく人気があります。 |
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「深山八重」(みやまやえ) 京都府美山町産。八重咲き品種。写真の個体はテマリ咲きに見えますが違います。 |
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「紫紅梅」(しこうばい) 徳島県産。赤紫と青の複色花。独特の雰囲気があり一目で分かります。 |
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「富士の滝」(ふじのたき) 静岡県産。八重テマリ咲き。小型種。 |
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「エゾ絞り」(えぞしぼり) 北海道南部~東北の日本海側に分布するエゾアジサイの選抜個体。 |
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「伊予の薄墨」(いよのうすずみ) 愛媛県伊予産。最初は黒くなく花の終わり頃に花が反転し灰黒になります。 |