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ガーデニング

園芸家 栄中日文化センター講師 名古屋野生蘭同好会会長
吉田 篤

雪割草の楽しみ

 今回とりあげる、「雪割草」とは、キンポウゲ科ミスミソウ属の植物のことをいいます。
スハマソウ、ケスハマソウ、ミスミソウ、オオミスミソウ、の4種が、日本に自生しています。
オオミスミソウが、一番変異の幅が広く、花色もカラフルなので園芸的には、ほとんどオオミスミソウが、「雪割草」として流通しています。
 雪割草は、落葉樹の林床に自生しています。自生地の環境は、春は日当たりがよく5月頃から秋までは、下草に覆われ完全な日陰になります。ですから夏の強い日差しには大変弱く、少しの時間でも葉やけを、おこします。

植え方 水はけ良く植えます。水切れにも弱いので、鉢に合わせて用土のバランスを、きめます。
(例 : 鹿沼土4、赤玉土3、パーライト2、腐葉土1)
置き場所 4月の末頃までは午前中日に当ててもかまいません。日に当てることにより新葉の徒長を防ぎます。5月からは日陰で管理します。
水遣り 夏場は特に水切れが起きやすいので毎日夕方に、たっぷり水をあげて下さい。
肥料 基本的に遅効性の粒剤(マグアンプKなど)だけで良いですが夏場を除いて薄い液肥(2000倍)をあげても良いです。

栽培のポイント (この2つを守ればうまく育ちます)
①葉の成長が止まったら、完全日陰で栽培。
②水切れに注意。水切れをすると根が傷みやすいので、水は多めにあげると良い。

生育のサイクル
雪割草は、タネをまいてから3年で開花します。受粉後20~30日ほどで成熟したタネは、自然にポロポロと落ちます。発芽は、翌春になります。丸い小さな双葉が出ます。そのまま一年が過ぎ、翌春に本葉が2~3枚出て、3年目の春に初花が、開花します。

花の咲き方によっていろいろな、呼び名があります。

標準花 オシベ、メシベともに正常で、最も一般的なタイプ。
乙女咲き オシベが退化して、花粉ができないタイプ。
二段咲き オシベが花弁化するタイプ。よじれると「丁字咲き」、ヘラ状に変化して広がると「日輪咲き」。
三段咲き オシベ、メシベ共に花弁化しつつあるタイプ。芯が緑弁のものが多い。
千重咲き オシベ、メシベ共に完全に花弁化するタイプ。
唐子咲き メシベが花弁化してよじれ、大きく盛り上がるタイプ。



三段咲き


三段咲き


三段咲き


唐子咲き


千重咲き


千重咲き


千重咲き


乙女咲き


二段咲き(日輪咲き)

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