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ガーデニング

園芸家 栄中日文化センター講師 名古屋野生蘭同好会会長
吉田 篤

シダ植物の楽しみ 2

 シダ植物は、野生ランと並んで私の好きな植物です。花は咲きませんが、形態の面白さと葉の美しい物が多く気に入っています。以前(91回)にも書きましたが、まだまだ沢山の種類がありますので順次紹介します。

イワオモダカ斑入り
オモダカの斑入りは、斑があばれるので今回も載せました。 岩や木に着生するシダです。私は、木に着生している物しか見ていません。山梨県にオオクワガタを探しに行った時に、クヌギの大木に沢山着生していたのを思い出します。隠岐の島では、アカガシの大木に蝶の卵を探しに登った時にも見ました。
 私は学生の頃、昆虫採集にのめり込んでいまして、利尻、礼文から西表島まで、全国を駆け回っていました。昆虫採集には、餌となる植物を知っていなくては、成果が上がりません。たとえば、このカミキリの食樹は、山のどちら側(東西南北)で、標高はどのくらいに自生しているか等を、調べて探します。
もともと植物が好きな事もあり図鑑でしか見た事のない花を見て嬉しかったのを覚えています。
 就職してからは、毎年7月8月は北海道、3月は沖縄と長期の遠征が出来なくなり、しかたないので、園芸店で山草を買って育てていました。
 買ってきた山草を見ると、その自生地が目に浮かび、この植物は沢沿いに咲いていた、これは北側の斜面に自生していたと、思い出して、なるべく居心地の良い場所や植え込み用土を考えて育ててみると、思いの外上手く育てる事が出来嬉しく思いました。

イワオモダカ重ね葉
少し分かりづらいですが、葉が2段になります。

ジュウモンジシダ斑入り
イワオモダカ同様全国に分布しています。数が多いと変り物も見つかります。

ノキシノブ「鬼面童子」
葉先がトゲ状になっています。このような形態を、昆虫のスズムシのメスの産卵管に例えて、「鈴虫剣」と呼びます。椿やアオキにも見られます。

ノキシノブ「黒竜波」

ノキシノブ「黒竜」

ノキシノブ斑入り「一条錦」

ノキシノブ「巻竜」

ノキシノブ「漣雲竜」 (さざなみうんりゅう)

ノキシノブ「多度雲竜」
ノキシノブとは思えない獅子葉ですね。次も凄いですよ。

ノキシノブ「孔雀獅子」

ノキシノブ「天女扇」

今回は、ノキシノブが多かったですね。ノキシノブは、どこでも見られる普通のシダです。私もお寺の古木にびっしりと付いているのを、いつも見ていますが、変り葉は見つけていません。でもついつい見てしまいます。

ギャラリー(最近の私が気に入った植物です)

フウラン赤花「雷山」
赤花の「朱天王」の実生から選抜された豆葉。

「雷山濃色花」
実生の中の特に濃色タイプです。

オンシジュウム三晃斑
オンシジュウムの斑入りは数タイプあります。中でも一番美しいと私は思っています。
左上のランは、ボウランとフウランの交配種だそうです。フウランのような花が付いています。

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