文化講座
ラウンドブーケ (Ⅰ)
ラウンドブーケ の作り方 (Ⅰ)
材料
花材
ネイチャーオールウエイズ | バラ(STDコーラルピンク) | 3 |
バラ(STDリオレッド) | 2 | |
バラ(SMLリオレッド) | 4 | |
大地農園 | バラ(あい フランボワーズ) | 2 |
バラ(いずみ フランボワーズ) | 2 | |
バラ(こまち カシスピンク) | 4 | |
ヴェルディッシモ | アジサイ(ブルーボルドー) | 1/2ヘッド |
ほか | 布 | 30×300cm |
リボン | 150cm |
道具
|
知っとく情報
通常、花嫁は花婿の左側に立ちます。
ブーケは、左手できちんと握り、右手は左手のすぐ下に軽く添えるようにします。
そのため、一般にブーケのハンドルの長さは 片手で握って、少し余る程度となります。
作り方
【1】花材をワイヤリングする
1.バラをワイヤリングする
大きなバラはクロスメソッド
- ワイヤリングすることによって、バラのステムをつくります。
-
バラの がく の付け根からだいたい3~5mm下のところ(中に子房がある場所ですが、膨らんでいる場合と、そうでない場合があります。)に#24裸ワイヤーをまず1本挿します。
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今回は、ステムを長めにしたいために、貫通させたワイヤーの長さの中心部あたりで下に曲げるのではなく、折り曲げる際に、片側を長めにして折り曲げてください。
(今回使用するバラはステムの下部が片側を短めにすることで、ワイヤーが2本になりますが、それほど重いバラではありませんので、十分です) -
同様にもう一本をやはり がく の付け根からだいたい3~5mm下のところに上記挿したワイヤーとクロスの位置になるように挿します。
(挿す際に、挿しにくい場合は、ワイヤーを押すだけでなく、ぐるぐると指の先端で小刻みに回しながら挿すと大丈夫な場合があります。また、ワイヤーの先端をクラフトバサミで斜めに鋭くカットしても良いでしょう)
*どうしても がく の下の部分に挿すことができないバラもあります。
その際は、花びらのところに(下部のあたり)挿すしか方法はありません。
- 今回、バラの開花作業をいくつか行いました。
2007・8月 メリア~*~バラをひろげる~*~ の回を参照
小さなバラはピアスメソッド
-
小さめのバラは がく の下の部分が細かったり、崩れやすくなっています。
そのために、#24裸ワイヤーを1本だけ挿すピアスメソッドでワイヤリングします。
ただし、この場合でも、バラの大きさ、バラのがくの下の茎の部分の強弱によって、また、開花させるなどの目的によって、#26裸ワイヤーをクロス・ピアスなどにしても。
*上記を考慮の上、その都度対応判断となります。
2.アジサイのワイヤリング
- アジサイは小房ごとに分けて、一度茎を補強のためにもテーピングして、その後にツイスティングメソッドでワイヤリングすることが理想です。
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ただ、慣れて、ちからの入れ具合等がわかれば、小房ごとにわけて直接、ツイスティングでも大丈夫ですが、くれぐれも茎を折らないように気をつけてくださいませ。
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#24地巻きワイヤーをフック状に折り曲げ、上記テーピングした場所にあてて、長いほうのワイヤーで茎と短いほうのワイヤーを巻き込んで巻き下げていきます。
(裸ワイヤーでワイヤリングしても大丈夫ですが、その際は後で説明しますテーピングは、下まで巻き下げます。地巻きワイヤーを使うのは、手が滑りにくいのと、ワイヤリングした後は、上部のほうだけテーピングすれば良いからです)
3.布のワイヤリング
- 布を幅8~10cm、長さ18~25cmくらいにカットして、端のカットした場所を中に折り曲げ、端が見えないようにしながら、ループ状(ひねりなどを入れて、また、いろいろな大きさに作ります)にして、#24地巻きワイヤーでツイスティングする。
4.すべての花・布のワイヤリング終了
【2】ワイヤリングした花材をテーピングする
-
ワイヤリングしたバラのステムをテーピングする
ワイヤーを茎に挿した場所が隠れるように上から、テーピングする。フローラルテープはだいたいが表裏がありません。少し伸ばすことによって、テープに含まれる粘着物質が出てきて、手の熱で溶けて接着する原理となります。-
ワイヤリングしたワイヤーの挿し口のところにグルーをつけて、
(テープをつきやすくするのですが、慣れてくれば、グルーをつけなくても大丈夫です) -
がく のすぐ下の茎の部分はゆっくり巻きます(テープはもちろん少し伸ばしながら)
-
片手で花首のところを持って回転させ、もう一方の手で斜めに引っ張り、巻き下げます。
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ワイヤリングしたワイヤーの挿し口のところにグルーをつけて、
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ワイヤリングしたアジサイをテーピングする
小分けにして地巻きワイヤーでワイヤリングしたアジサイは、上部の巻いたところだけテーピングすれば大丈夫です。(地巻きですので、テープを巻いた状態と同じです)
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ワイヤリングした布をテーピングする
地巻きワイヤーでワイヤリングした布は、布の切れ端などが綺麗に隠れるように上部をテーピングします。
【3】ラウンドに花材を組む
- 出来上がりは右写真のようになります。
今回は、秋のブライダルを意識して、ワインレッドなど、大人の色合いに華やかなスパイス色を加えてブーケを創ります。
- 支点を中心にして、半球型に組んでいきます。
- ラウンド型で丸く、と言ってもぴったり同じ高さにするのではなく、多少の高低差をつけると動きのある華やかなアレンジとなります。
- 原則、軽めのお花は高めに重めのお花は低めに。ですが、あくまで原則ですので、バランスさえ素敵であれば、こだわらなくても大丈夫です。
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配色(色の配置)は、均等ではなく、ある程度グルーピングすると、フランステイストになります。
ただ、グルーピングにこだわり過ぎていてもいけません。
やはり、基本は バランス!です。
-
ブーケの大きさを考えて、ラウンドの半径を決定。その中心点を支点として、その点を支えてお花を束ねていきます。
*正面(花嫁が手に持って、ゲストが見える正面方向)を見ながら
束ねていきます。
*ステムはワイヤーです。自由な方向に曲げることができることを
忘れないでください。 -
中心から多少の高低差をつけながら、束ねていきます。
その際、原則は- 大きなお花は低めに、小さいお花は高めに
- 濃い色のお花は高めにすると、かなり目立つことを考慮します
-
中心部から順次外側にかけて、束ねていきます。
配置はフランステイストならば、比較的グルーピングしたあしらいの方がより近くなります。
(くれぐれもグルーピングだけにこだわる必要はありません)
注:一番外側にワイヤリングした布をあしらいますので、上記のお花を
束ねていく場合、横から見て180度になっていなくても、大丈夫です。
その布分の大きさを考慮します。 -
ワイヤリングした全てのお花と布を束ねたら、その支点をしっかり#24地巻きワイヤーでしばります。
次回は、ラウンド型に束ねたお花の周りに布を束ねて、ハンドル部分の巻上げを行います。