文化講座
和 ブーケ (Ⅰ-1)
和 ブーケ (Ⅰ-1)
和テイストにするために、花材を工夫いたします。
コロンとしたピンポンマム、バラも通常のエレガントな咲きのものではなく、コロンとした形のバラを使います。
材料
花材
大地農園 | バラ(てまり アプリコット) | 5 |
ピンポンマム (グリーン) | 8 | |
キャンディマム (ピーチ) | 8 | |
フロールエバー | ベイビーローズ (タンジェリンオレンジ) | 10 |
カーネーション (STDミントグリーン) | 6 | |
アムロッサ | カブキ (レザーブラック) | 2 |
ロザヴィ | エレナローズミニ (ローズウッド) | 2 |
プリマヴェーラ | ベイビーマム (オレンジ) | 4 |
オアシス (直径9cm) | ||
ひも |
道具
|
作り方
(1)花材の下準備をする
そろそろ皆様、慣れていらして、お花の下準備の注意事項を忘れがちになりますね。
今回は見落としがちなテクニックを振り返りながら、下準備を進めていきましょう。
【1】お花をワイヤリングします。
今回はボール状オアシスに挿しますので、ワイヤーは短くても大丈夫です。
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バラのワイヤリングをします。
- #24裸ワイヤー1本を1/4にカットします。
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バラをワイヤリングするのは 裸ワイヤー。それを1/4にカットします。
(裸ワイヤーする理由は、バラの茎のところに挿す場合、地巻きワイヤーで挿すと巻いてあるテープがはがれてくるからです) -
ワイヤーをカットする場合、絶対にワイヤーを折り曲げてカットしません。目分量でカットします。
なぜなら、折り曲げてカットすると先端が曲がってしまい、挿しづらくなります。
大きめのバラをクロスメソッドでワイヤリングします。-
大きめのバラは「がく」の少し(5mm)ほど下の場所が太くて比較的丈夫ですので、その場所に#24裸ワイヤーをクロスに挿します。
その際、ご自身の必要な長さを考えて、ワイヤーにおけるお花の位置を決定します。
今回は、短くて大丈夫ですので、最短の長さになるお花の位置が挿したワイヤーの中央の位置にしましょう。
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ピンポンマムをワイヤリングします
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まず茎に補強のためテーピングします。
この補強のテーピングという作業は覚えておくと大変役立つと思います。
いろいろな花材を使用しているとき、茎が弱かったり、束ねたりするときにテーピングすることによって、次の作業のワイヤリングがしやすく、またその部分が丈夫になります。
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次に上記で補強した場所に ツイスティングします。その際、注意!
今回のピンポンマムはかなり重いお花です。それをツイスティングするときに、#24地巻きワイヤー1本ですれば、きっと くたっとお花が垂れてしまいます。では、#22では?
たしかに#22ですれば大丈夫なのですが、今度は、ツイスティングする際に硬すぎてくるくると巻きにくいという欠点があります。ではどうすれば?
#24地巻きを2本でツイスティングしましょう!
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地巻きワイヤーでなくても、裸でも大丈夫ですが、手が滑らずにやりやすいのは地巻きです。
また、地巻きですと、後のテーピングの際、上部あたりだけのテーピングですみます。
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まず茎に補強のためテーピングします。
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カーネーションを小分けして、ワイヤリングします
- カーネーションはそのまま#24裸ワイヤーでクロスメソッドでワイヤリングしても大丈夫ですが、今回のようなブーケの時は お花とお花の間に隙間ができます。ブーケは隙間から中が見えては良くありません。ですので、その隙間を埋めることができるよう小分けにしたカーネーションやあじさいが大活躍します。
- まずカーネーションのがくを 割ります。中には、一番下のところが付いている状態の花びらが現れてきます。そうしたら、小分けしたい分量ずつその付いている部分からちぎって、フローラルテープでまとめ束ねます。
- 束ねてフローラルテープを巻いた場所に#24地巻きワイヤーでツイスティングします。
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茎の非常に弱い花材は蚊取り線香(渦巻き)メソッドでワイヤリングします
- 茎の非常に弱い小菊は ツイスティングしてもぼきっと折れてしまいます。また、仮にツイスティングできそうでも、力を入れすぎて花びらがパラパラしてしまいそうです。
- ですので、地巻きワイヤーの先端を蚊取り線香のように渦巻き状にして、そこにグルーをつけてお花の裏面につけます。(その際、グルーはしっかりとつけ、かたまるまで手でワイヤーを持っていましょう)
【2】お花をテーピングします。
上記でワイヤリングしましたお花を 裸ワイヤーでしたものは ワイヤーの下まで、地巻きワイヤーでしたものは、くるくる巻いた上部部分だけ、フローラルテープでテーピングします。
ちなみにフローラルテープの大半は 表裏がございません。少し伸ばすと中から粘着のものがでて、手の熱でそれが溶け付くしくみになっています。ですので、少し伸ばして使いましょう。
*渦巻き状メソッドでワイヤリングしたものは テーピングしません。
(2)持ち手のひもを準備する
和ブーケ(ボールブーケ)の持ち手を準備します。
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まず、ひもの特徴として、カットする場合、どうしてもその切り口からひもの繊維がほどけてきてしまう可能性があります。そのような場合は、カットするときにセロテープを使いましょう。
セロテープを先端に貼り、その貼ったところでカットします。 -
上記ひもにボールをつけた状態で 手に持ってちょうど良い長さになるようにして、カットします。
(カットの際は上記の要領でカットします) -
手に持つ側でなく、ボールに触れる側をきつく#24地巻きワイヤーで縛ります。
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#22ワイヤーをUピンにして、上記のひもの結び目にひっかけ、しっかりとねじります。
(3)持ち手のひもをボールオアシスにセットする
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(2)で作ったひもをボールオアシスにさします。
ほぼまっすぐに下からワイヤーがでてこないときはやり直ししてください。
- 下からワイヤーがでてきましたら、ペンチで先端を両側に直角に折ります。
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折り曲げたワイヤーは 途中のところを小さいUピンでおさえます。
この回では、以前にご説明しましたお花の下準備を再度ご説明しました。
そうだったわ!忘れてたわ!って思われた方もいらっしゃったのでは?
理論も交えてご説明しました。じっくりチャレンジしてくださいませ。
そして今回 ボールブーケは持ち手のところのセッティングまでご説明しました。
次回はいよいよアレンジです。