文化講座
和 ブーケ (Ⅱ-1)

和型ブーケ Ⅱ の作り方
シンビジュウムを使い、高貴な雰囲気を表現します。
モンステラ(アーティフィシャル)やトロピカルリーフ、ベアグラスの葉をあしらい大きく動きを出したブーケにします。
材料
花材

大地農園 | ピンポンマム(ももいろ) | 2 |
キャンディマム(プリンセスピンク) | 5 | |
キャンディマム(フランボワーズ) | 4 | |
フロールエバー | シンビジュウム(パールホワイト) | 4 |
プリマヴェーラ | ベイビーマム(カシスべりー) | 4 |
ネイチャーオルウェイズ | バラ(STDリオレッド) | 3 |
バラ(STDルージュピンク) | 2 | |
ベアグラス | 10本 | |
他 | トロピカルリーフ | 3葉 |
アジサイ(アーティフィシャル) | 適当量 | |
カラー(アーティフィシャル) | 2本 | |
モンステラ(アーティフィシャル) | 2葉 | |
マム(アーティフィシャル) | 3本 | |
ひも(2種類) | ||
リボン(赤) *タッセルなどを用いても和を更に表現できます。 |
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道具
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作り方
(1)花材の下準備をする
【1】お花をワイヤリングします。
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シンビジュウムのワイヤリングをします
- #24裸ワイヤー2本をクロスメソッドでワイヤリングします。
その際、ステムを長めにするために、お花をワイヤーの中央に位置させるのではなく、3:7くらいの位置にくるようにして、ワイヤーを折り曲げます。
- #24裸ワイヤー2本をクロスメソッドでワイヤリングします。
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バラをワイヤリングします
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#24裸ワイヤー2本をクロスメソッドでワイヤリングします。
その際、ステムを長めにするために、お花をワイヤーの中央に位置させるのではなく、3:7くらいの位置にくるようにして、ワイヤーを折り曲げます。
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ピンポンマムをワイヤリングします
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まず茎に補強のためテーピングします。
茎が弱めですので、テーピングすることによって、ワイヤリングがしやすくなります。
- 次に上記で補強した場所にツイスティングします。その際、注意しましょう!
ピンポンマムはかなり重いお花です。それをツイスティングするときに、#24地巻きワイヤー1本ですれば、お花が垂れてしまいます。では、#22では?
たしかに#22ですれば大丈夫なのですが、今度は、ツイスティングする際に硬すぎて巻きにくいという欠点があります。ではどうすれば?
#24地巻き2本でツイスティングしましょう! - 地巻きワイヤーでなくても、裸でも大丈夫ですが、手が滑らずにやりやすいのは地巻きです。
また、地巻きですと、後のテーピングの際、上部あたりだけのテーピングですみます。 -
#24地巻きワイヤー2本をフック状に折り曲げます。
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補強したところにワイヤーをあてます。
- お花がある側からワイヤーの折り曲げカーブ部分を押さえて、長いほうのワイヤーでくるくると短いほうのワイヤーと枝を巻き込んで、巻き下げていきます。
注:マムは大小を問わず、上部または下部から花の中に向けてフック状のワイヤリングをするときがありますが、プリザーブドフラワーの場合、菊科の花は花びらがとれやすいので、相当上手に挿さないと、力がかかり過ぎて、花びらがとれてしまいます。ですので、以下のツイスティングがお薦めです)
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トロピカルリーフをワイヤリングします
- トロピカルリーフはソーイングメソッドでワイヤリングします。(今回2方法をご説明します)
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(1)葉の裏側で、葉脈をはさんで#24地巻きワイヤー(緑)1本を縫うように挿し通します。
挿す位置は、あまり葉の中心の位置だと、アレンジした際に見えてしまいます。また、あまりにも茎に近い位置だと葉が破れてしまいます。 -
(2)葉の表側から、U字状(フック状)に曲げた#24地巻きワイヤーを葉脈をはさんだ位置から挿し通します。
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上記(1)(2)の方法で挿し通したあとに、長いほうのワイヤーで茎と短いほうのワイヤーを巻き込んで、巻き下げて、ツイスティングします。
葉の表
葉の裏
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アジサイ(アーティフィシャル)を小分けして、ワイヤリングします
アジサイはプリザーブドフラワーでも人気の花です。しかし、現在のプリザーブドフラワーのアジサイでは、1輪の中でグラデーションになっているアジサイはないので、このようなアーティフィシャルのアジサイも人気があります。
今回のアジサイも独特な色合いがとても素敵です。-
アジサイを小分けにして、#24地巻きワイヤー(緑)1本でツイスティングします。
その際、アーティフィシャルの枝は強いので、枝の分かれ目などにフック状のワイヤーを引っ掛け通して、ツイスティングします。
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アジサイを小分けにして、#24地巻きワイヤー(緑)1本でツイスティングします。
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小ぶりのマムのワイヤリングをします
茎の非常に弱い小菊はツイスティングしてもぼきっと折れてしまいます。また、仮にツイスティングできそうでも、力を入れすぎてはなびらがパラパラしてしまいそうです。
注:ピンポンマムの注意事項の欄を参照してください。- 以上の理由で、地巻きワイヤー(緑)1本の先端を蚊取り線香のように渦巻き状にして、そこにグルーをつけて、お花の裏面につけます。(その際、グルーはしっかりとつけ、かたまるまで手でワイヤーを持っていましょう)
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まず、ペンチで#22地巻きワイヤー(緑)の先端を渦巻き状にして、ピックの部分が渦巻きの中心部からでるようにもっていくようにします。
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マムの裏側の茎の根元にグルーをべっとりつけます。
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その上から上記渦巻き状にしたワイヤーをつけます。
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しばらく手で持っていて、大体かたまったら、更に上からグルーをつけ、手で持っています。
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ベアグラスのワイヤリングをします
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ベアグラスの根元のあたりを適当量ずつフローラルテープで束ねます。
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上記フローラルテープの上を#24地巻きワイヤー(緑)2本でツイスティングします。
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マム(アーティフィシャル)のワイヤリングをします
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アーティフィシャルの茎の部分に硬いワイヤーが入っている場合、ニッパでカットするようにしましょう。
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#24地巻きワイヤー(緑)1本でツイスティングします。
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【2】お花をテーピングします。
上記でワイヤリングしましたお花を、裸ワイヤーでしたものはワイヤーの下まで、地巻きワイヤーでしたものはくるくる巻いた上部部分だけ、フローラルテープでテーピングします。
ちなみにフローラルテープの大半は表裏がございません。少し伸ばすと中から粘着のものがでて、手の熱でそれが溶け付くしくみになっています。ですので、少し伸ばして使いましょう。
*渦巻き状メソッドでワイヤリングしたものはテーピングしません。
【3】トロピカルリーフをホチキスでとめて、輪状にします。
トロピカルリーフは、バランスを考えて、今回は1枚を長いままにせずに、ホチキスでとめて輪状にします。
【4】和ひもをループ状にワイヤリングしておきます。
- ひもの特徴として、カットする場合、どうしてもその切り口からひもの繊維がほどけてきてしまう可能性があります。そのような場合は、カットするときにセロテープを使いましょう。セロテープを先端に貼り、その貼ったところでカットします。
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ひもをループ状にしてまとめて、しっかりと#22地巻きワイヤー(緑)でしばります。
【5】カラー、モンステラ(アーティフィシャル)は、茎をそのまま使います。ワイヤリング等はしません。
これで、お花の下準備は完了です。
特にマムはとても繊細なお花です。花びらが取れ始めてしまったら、そのままパラパラと全部取れてしまう可能性があります。もし、取れ始めたら、すぐにその場所をグルーで固めて、それ以上取れてこないように処置しましょう。マムのロットによっては、取れやすいときもございます。その際は、予め裏側をある程度、グルーでかためて固定してしまうのも良いでしょう。
次回は、バラの開花処理、そしてアレンジをご紹介いたします!