文化講座
アロマと精油、一緒のようで実は別物
夏の暑さと秋の空気感に季節の変わり目で情緒を感じるこの頃ですが皆さんいかがお過ごしでしょうか?

最近では、アロマを日常的に愛用する方が増えてきてより身近な存在になってきました。
愛用する方が増えていく中で、知っているようで知らないアロマに関することや取り扱い方について今回はまとめていきます。
まず初めに【エッセンシャルオイルとアロマオイルの違い】についてです。
人によって呼び方を変えているの?と思ってしまいますが実は少し異なるのです。
◆エッセンシャルオイル
100%植物の天然素材だけで抽出したオイル(エッセンシャルオイル又は精油と呼ばれています)。
混ぜ物は一切ないので、原液を肌に直接塗布/飲用できるエッセンシャルオイルもあります。
※市販のエッセンシャルオイルは肌に直接塗布できません。ご注意ください。
※多くのエッセンシャルオイルはキャリアオイルと一緒に使用して肌に塗布することを推奨しています。
◆アロマオイル
人工香料など、原材料が人の手によって加えられて作られたオイル
部屋で香りを楽しむ芳香浴として気軽に手に取りやすく使用できます。
※肌に塗布して使用することはできませんのであくまで「香りを楽しむ」ためのオイルです。

香りを嗅いで心身ともに安らぎや癒しを感じたりあるいは人を思い出す時もあれば、感情が溢れてきたり
香りの刺激が脳に伝わるまでの速さは0.2秒以下で嗅覚は人間の五感の中で最も本能的で原始的な感覚の部分と言われており脳の考える部分を通らず「大脳辺縁系(感じる部分)」に直接伝わるからです。
「大脳辺縁系」
人間の情動(感情や欲求)に作用する場所。
情動・本能行動・記憶・食欲・睡眠欲・性欲・自律神経系などの働きをコントロールしてくれています。
香りの好き・嫌いや快・不快を感じるのも実は本能的に感じ取っていたものなんですね。
気づかないうちに香りは心身に作用しているということなんです。
植物から抽出した精油の成分が、人間が本来持っている自然治癒力を高めて心身のバランスを整えて心を癒し健康に役立てることが芳香療法、アロマテラピーとして活用されています。
アロマテラピーにも2種類あり
◆イギリス式
香りに癒され楽しむなどのリラクゼーションが目的。
◆フランス式
精油が持つ効果効能の成分を利用して、身体の不調を整えることが目的。
フランス式は薬ではなく、植物治癒で改善させる「メディカルアロマ」として使用されています。
日本での主流はイギリス式で、販売されている精油は雑貨扱いが多いです。
世界に視点を向けてみると、フランスやベルギーでは医療目的で精油が使用されており薬局で購入することもできるのだとか。

アロマは香りを楽しむことやトリートメントだけでなく健康、美容、生活に役立つアロマクラフトなどなど
使い方や取り扱い方も様々で普段の日常に彩りを与えてもらえて寄り添ってくれる
使ってみるからこそ分かる、とてもやさしくて頼もしい存在です。
種類もたくさんあるのでどれにしようか?
悩んでしまうこともあると思います。
そんな時こそ香りや特徴などから「なんだか気になる 」感覚で選んでみるのをオススメします。
人間と植物のDNAが90%似ていると言われており、実は本能的に今の自分に必要なものの可能性があるからです。
情報にあふれて思考重視で過ごしてしまうことが多い現代だからこそ感覚的になれる瞬間を増やして、より日常を豊かで幸せなものにしていきたいですね。