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頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

幸せになる健康栄養食を食べるには―「自然食材から超加工食品まで」・・5

 NHKラジオの「実践ビジネス英語(2019.5)」では、最近は中程度のレストランの客足が減少傾向にあり、特に昼食ビジネスの減少幅が大きいとのことです。
 一方で人々が外食する出費は25%から今では50%を超える程に増加しているのです。
 とにかく食べる所は多くなっているが経営者は人件費や材料費などが増大しているために値上げが必要になっています。
 しかし、朝食、テイクアウトやネットでの外食者数は増えているのです。
 日本も同様の傾向にあります。
 コンビニ、スーパーやフードトラックなどで調理済みの食品を買う人が増えており、食べる所や調理済み食品が多くなって競争が大変で多様な外食産業の時代となっています。
 そうした状況で外食業界は材料費を抑えながら消費者に気に入ってもらうインスタ映え商品の開発、販売に一生懸命なのです。

 我が国では米食よりパン食が多くなっているために「パン」は主戦場となっています。
 最近「週刊新潮」が『食べてはいけない「パン」の危険物質』を特集掲載して多くのパンに「トランス脂肪酸」が沢山含まれており、危険商品の実名と心臓病、動脈硬化、ガンなどの危険性を取り上げました。
 材料費を節約するための代表ヘルシーイメージのある植物由来の油の使用です。
 しかし、常温では植物油は液体であるために、利用できない植物由来の油に水素を添加して脂肪酸の構造を人工的にトランス脂肪酸に変えて固形状にした油を用いています。
 トランス脂肪酸はパンで危険な代表でマーガリンとショートニングが問題なのです。
 表面"パリパリ"、中は"フックラ、フワット"とするために良い方法です。
 マーガリンやショートニングは材料費を節約しながら"人気商品"を作るための代表的な人工的な材料です。
 「週刊新潮」には人気商品の実名リストとトランス脂肪酸含量を掲載しています。

 国際的にはWHOは2023年までにトランス脂肪酸の排除を目指す宣言をしています。
 アメリカやカナダ、ヨーロッパ諸国、台湾、タイなどは既に規制措置を実施しています。
 日本「平均使用量が少ない」規制はされず食品含量の表示義務すらありません。
 日本人はトランス脂肪酸の摂取量1日2g以下ぐらいとする必要があります。
 しかし、パンの売れ筋商品で既に1個で2gを超えていたり、デニッシュ、アップルパイ、メロンパン、コッペパンなどは平均値としても1個で0.5gを超えています(「週刊新潮」)。
 スイーツやフライドポテト、唐揚げなども食べれば1日に2g以上のトランス脂肪酸の摂取量となる日本人は多いでしょう!!

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