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頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

かて食&かて茶のグローカル食で「やわらかくつながる」-9

 「かて食&かて茶」はグローカル食が基本。
 地域、地域に自然からの贈物と言える動植物食材、海や山野からのミネラル類を食べて命の営みをすることから始まっています。
 人類もアフリカを出て全地球に散らばる移動を始めてそれぞれの地域に分散しました。
 狩猟で食べ物を得る食を中心とした種族、草食根菜や果実採集を中心とした種族が生まれたのは、地域地域の環境で確保できる食物によって選んだ歴史となっています。
 グローカルでは仲間のつながりが大切で、グローカル食の基本なのです。
 人間が移動を開始したのは、厳しい氷河期の環境であっても生きられるようになった体力と知恵と集団を得たことに始まります。
 人間が厳しい環境条件にあり、食べ物が十分でなかった状況で移動が出来たのはエネルギー効率の良い二足歩行が出来たからだと考えられます。
二足歩行は四足歩行に比して4倍もエネルギー効率が良いのです。
 自然環境で食べ物が容易に確保し難い状況では大変に有利となります。
 加えて、二足歩行によって両手両腕を使える自由がありましたから、道具を使う工夫が可能となったのです。
 道具を使い発展させるための進歩発展には二足歩行によるエネルギーの節約が出来たために知恵の基たる脳の構造と機能の発展にエネルギーを利用できました。
 脳の重さは身体全体の2%位に過ぎません。
 天才物理学者・アインシュタインの脳の重さは1.2㎏位でしたので、脳の重さと賢さはあまり関係がなさそうです。
 しかし、身体全体の2%に過ぎない脳の働きにとっては脂肪が大切なのです。
 人間の脳の70%以上が脂肪からなっています。
 総コレステロールの25%が身体全体の2%にすぎない脳にあるのです。
 その脳の重さの20%はコレステロールが占めます。
 身体のコレステロールは1日に2.5g位が新たに必要なのです。
 しかし、食べ物から摂取できるのは多くとも300mg程度であり、大部分を体内で合成しています。
 それ故に、食物の影響はわずかなのです。
 コレステロールから見ても二足歩行によるエネルギー効率の良さが脳、知恵の発展に重要な脂肪を蓄積できたと判ります
 かて食&かて茶となる地域地域での食材を得るために仲間とのつながりと協同が大切だったのです。

頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド
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