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頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

楽しく健康栄養食を食べるには

健康栄養食情報は「信ぜよ!但し検証せよ!」

 本年4月4日のカリフォルニア州ロサンゼルスの裁判所でコーヒー飲料は消費者に「コーヒーに発ガン性成分が含まれているとの警告を表示すべきだ」との判決が出されました。
 つまり、スターバックスのようなコーヒーの販売業者はお客に発ガンの危険性があるとの警告を表示しなければならないのです。
 日本でも多くの店を展開してアメリカの大手スターバックスなどの販売業者が裁判で敗訴したのです。
 以前からコーヒーにはカフェインなどが含まれており、発ガン性は以前から問題になっていました。
 近年はコーヒーのみならず120℃以上の高温で調理される食品中に含まれている化学物質のアクリルアミド(アクリルアマイド)が問題になっているのです。
 アクリルアミドは食べ物の原材料に含まれているアミノ酸の一種・アスパラギンを120℃以上で加熱調理するとブドウ糖や果糖などの還元糖と反応して発生するのです。
 アクリルアミドは国際ガン研究機関で発ガン性について、「人に対しておそらく発ガン性がある」と分類されています。
 120℃以上の高温で、揚げたり、焼いたり、焙ったりの調理によって発生するのです。
 コーヒーだけでなく、その外には私たちが親しんでいるポテトチップ、フライドポテト、食パンの耳、揚げ物、ほうじ茶、麦茶、中国茶、ココアなどにも含まれていることが知られています。
 今回の裁判では次のように指摘されました。
 アクリルアミドコーヒー豆の焙煎で生じるとされ、販売する時にこの化学物質を取り除くか含まれていると標示をするかのいずれかを求められたのです。
 「原告側はコーヒー消費で胎児から大人まで危険性が増すことの証明を示した」一方で「被告側の医療専門家の証言は、因果関係に基づかない意見だった」と判断されたのです。
 つまり、販売業者の発ガン性なしとする科学的根拠が乏しかったことになります。
 いずれにしても、学者や業者の主張には危険がないとの合理的理由は示せなかったことになります。

 海外では、日本国内とは違ってカテキン飲料が肝障害、トレハロースが大腸障害などと天然成分でも健康障害が問題になっているのです。  
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