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頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

「かて食」は「糖質腹予防食」-3

 本年(2015年4月)からUSAで発行される政府による食事ガイドラインでは、コレステロールについて今までとは逆転したガイドラインとなった。
 血中の総コレステロール値は食事内容によって変わらないとしたのだ。
 つまり、低コレステロール食であろうが、高コレステロール食にしようと血中総コレステロール値には影響しないと言うことだ。
 こうした食生活についての事実は今後、既存の事実を次々と裏返す可能性がある。
 炭水化物について検討してみる。
 炭水化物には糖質食物繊維成分がある。糖質については従来のような善玉食と言えなくなっている。
 高糖質食では、既に取り上げてきたように、グリセミックインデックス(GI、グリセミック指数)の高い食材を沢山食べたり、グリセミックロード(GL,グリセミック負荷)の高い食生活となり危険だと判ってきた。
 GIの高い食材である精白小麦、白米や砂糖などは我が国では敗戦後の努力によって立ち上がって経済発展をした1970年以降になると大部分の人達が日常生活で食べられるようになった食材だ。
 肥満や糖尿病が問題となるようになった。
 しかし、こうしたGIの高い食材を沢山食べる食スタイルによって、「糖質腹」となり内臓脂肪蓄積が老化の最大原因なのだ。
 単に内臓脂肪のみならず肝臓筋肉にも脂肪が蓄積した肥満体質になる。
 その理由は、GIの高い食材を食べると急速に血糖が高くなるからだ。
 急速な血糖上昇が起ると、糖尿病でない人ではインスリンの分泌量を増して2時間以内に血糖値を正常値まで下げようとする。
 インスリン分泌の回数が増えると糖尿病の原因となる。
 正常値にならなければ糖尿病だ。
 血糖を下げるために中性脂肪に変えて内臓脂肪、脂肪肝や脂肪筋などとして蓄えるのだ。
 また、糖質中心の食はGLが高くなり、血糖が高くなることが多くなり必要以上のエネルギーとなって使われないために、中性脂肪として蓄積されるようになってしまう。
 つまり、「糖質腹」となるのだ!
 高GI食および高GL食が危険だと判る。
 精白小麦、白米、砂糖を減らした「かて食」が良い理由だ。
「糖質腹予防」には糖質の摂取を減らすのだ。

頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド
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