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頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

幸せになる健康栄養食を食べるには―「自然食材から超加工食品まで」

 人類は240万年前から自然界から食べられる食材を見つけて食べながら長い時間をかけて進歩、発展してきました。
 現代は、加工食品や超加工食品が開発され広く普及して食の主力となっています。
 私達ホモ・サピエンスは7万年くらい前に出現して、現代はネアンデルタール人やクロマニヨン人などの多くの他の人類は滅びてしまいましたが、今も続いています。
 直立二足歩行、手を使った人類でもホモ・サピエンス以外は今日に生き延びることなく他のホモ属は絶滅してしまったのです。
 当時の人類も、他の動物たちと同様に自然界から食べられる物を見つけて植物を採集したり、狩猟などによって確保して自然と共に生きてきました。
 爬虫類の恐竜のような巨大な動物のみならず鳥類などの多くの動植物が今日に生息することなく絶えてしまいました。
 ヒト属が野火などの火の使用を始めたのは170万年ぐらい前だと言われています。
 日常的に広く使われるようになったのは40万年前くらいからと考えられ、約12万5千年前の遺跡が見つかっています。
 道具に加えて火の使用によりヒトの生活や食は大きな影響を受けました。
 ヒトにとって危険な夜間の活動や獣から守ることも出来るようになったと考えられます。
 火の使用によって植物や動物で食べられる種類、部分や成分を増すことが出来て、栄養分を摂取しやすくなりました。
 また、植物では有毒成分が含まれているために火を使用する前には食べられなかった植物の多くが食用になったのです。
 マメ科の植物や根菜にはトリプシンやシアングリコーゲンなどの有毒成分が含まれ、キャッサバのような植物には毒性の配糖体が含まれているために、火を使用する前には食用にはならなかった植物食材は多いのです。
 火の使用によって動植物の食べられる範囲が広くなったのみならず炭水化物、蛋白質、脂肪や動植物の機能性成分を摂取出来る種類や量が増加したことで栄養豊かになり人類の進歩を促進したことは間違いありません。
 ヒトはコミュニケーション能力を持っています。
 家族や仲間と一緒に食を囲んで楽しみ美味しく食べられるようにもなりました。
 脳が大きくなり知能も高まり、筋や骨の増強につながって運動能力が高まりました
 人間力を高めるための栄養成分の質や量は食材の良し悪しや調理法が重要!!
 現代は多種多様な添加物を含む超加工食品を連日食べる長期的な食生活は健康に及ぼす悪影響が出る心配が増しています。

頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド
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