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頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

「かて食」&「かて茶」とは-3

 前回、上杉鷹山の「かてもの」は今日的に言えば低GI(低グリセミックインデックス)&低GL(低グリセミック負荷)の理に適った動植物性食材が多くを占める。
 日常の食生活で老化を促進する原因となるのは、急な血糖の乱高下が何度も起ったり、高血糖の状態が長く続くことなのだ。
 我が国では、敗戦後の経済成長によって初めて多くの国民が日常的に白米を食べられるようになり、精白小麦を用いたうどんなどの麺類、パン類やお菓子類が身近な食べ物となった。
 加えて、それまで高嶺の花だった精白砂糖が普通の国民の食材となった。
 バブルと言われた高度経済成長によって、アメリカなどの外国から食材や食品が輸入されるようになり、身近な食べ物となった。
 コーラなどの炭酸飲料、ハンバーガー、アイスクリームなどなど、今や日本食の店より外国食品を食べられる店が氾濫している。
 とどのつまり、精白小麦、白米、砂糖が身近となり、高糖質食、つまり、急速に血糖を上げる食べ物が主力となったのだ。
 それが原因で、肥満、高内臓脂肪、高中性脂肪、糖尿病の人達が、ますます増えている。
 我が国では、急な血糖の乱高下変動を誘発するような精白小麦、白米、砂糖中心の食生活が盛んなことが一番の原因となっている。
 現在普及している小麦を代表とする麦類はグルテンが多く含まれており、その成分・グリアジンが誘発する肥満、胃腸疾患、老化、神経疾患、自己免疫疾患などの危険性が増すと問題になっている。
 多くの人達が白米ご飯と煮込みうどんを組み合せてよく食べる。
 カレーライスが好きな人は多いが、カレーには小麦粉が沢山含まれており、ライスと一緒に食べるのは白米ご飯とうどんの組み合わせと同様の高GI&高GLの高糖質食となる。
 炭酸飲料とビッグハンバーガーを一緒に食べたり、スウィートな菓子類を好む人達は多いのが現実。
 炭水化物、取り分け、糖質リッチな前述のような食べ物は血糖が上がると満足するがすぐに空腹となる特長があるから、また高糖質な食べ物が食べたくなる。
 多くの人達が高血糖を誘発する"糖質中毒"状態に落ち入っているのだ。
 テレビやマスコミでは、脂肪や蛋白質の少ない食品や料理をヘルシー食だと言う。
 高糖質の食材料理ほどヘルシー食とは真逆のアンチヘルシー食だと知る必要がある。
 上杉鷹山の「かてもの」中心食が低糖質のヘルシー食となるのだ。

頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド
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