愛知県共済

インターネット公開文化講座

文化講座

インターネット公開文化講座

頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

「かて食」は「糖質腹予防食」-2

 日本人は勤勉に働き、科学技術を発展させて敗戦から立ち直った。
 コメの生産量が増した上に精米技術や配給制度の普及によって、ほとんどの人達が白米ご飯を食べられるようになった。
 経済的発展や福祉制度によって貧困・飢餓や病気による死亡者は減ったが、一方で、肥満が社会問題となってしまった。
 肥満の原因は白米や精白小麦や砂糖を使った食習慣が増したことに始まるのだ。
 また、社会は便利になって、レディーメイド商品が増して自分で体を使ってやらねばならないことがどんどん減ってしまった。
 白米、精白小麦や砂糖をふんだんに使い、美味しい食品や料理が普及してしまった。
 運動不足も加わって肥満が多くなった。
 肥満の最大の原因は急速に血糖を上げるようなグリセミックインデックス(GlycemicIndex、GI)が70以上の高い食べ物を沢山食べることにあるのだ。
 日常的によく食べるGIが70以上の高い食材の代表は次のようだ。
 白米を使ったご飯、おもち、せんべいなど、精白小麦を使ったパン、うどん、お菓子などの砂糖によるスウィートの魔力を好む人が多くなり、料理、お菓子のみならず清涼飲料を 日常的に摂取することが多くなった。
 GIが高いジャガイモ、コーンなどもファーストフードとなって普及して日常食となった。
 野菜や根菜類では、カボチャ、ニンジン、ヤマイモなどがGIは高い。
 以上のような食材を使ったり、飲んだりすることが日常茶飯となってしまっている。
 多くの人達が食生活では過ちを犯している。
 炭水化物中心の高GI食が"健康食"だと勘違いして、肥満、特に"リンゴ型の腹"を予防すると考え、逆に肉食が肥満を引き起こすと考えるのは誤りだ。
 肥満の最大の誘因となるのが血中の中性脂肪・トリグリセライド値を高くするような食や生活習慣だとの認識が必要なのだ。
 高GIの食材で急速に血糖を上げることが「リンゴ腹」、つまり、「糖質腹」最大原因となる。
 嘘だと思うなら、白米ごはん、うどんなどの高GI食材500グラムを食べた場合と同量の肉類を食べた場合と比較したら、どちらが体重増や血中の中性脂肪値を高めるかを自分自身で確かめてみるとよく判る。

頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド
このページの一番上へ