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頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

幸せになる健康栄養食を食べるには-Flexitarian・フレキシタリアン・・1

 食の科学や地球環境危機を考えるとFlexitarianは重要な意味があります。
 食の世界も、従来の伝統的な食文化に対して新しい食文化が発展しています。
 京都の「瓢亭」のような文化人が集まる風情ある懐石料理、北大路魯山人たちが好んだ板前割烹の元祖「浜作」や、「あてなよる」(NHKテレビ)に出演の幼少期から自然と戯れてその食材と親しんだ大原千鶴などによる日本料理が伝統と発展を続けています。
 一方で、1月末にニュースになったように2011年にパリでオープンしたレストラン・ケイの小林圭が日本人シェフで初めてミシユラン三つ星を獲得(1月27日発表の2020年版ミシュランガイドフランス版で認められた)して国際社会で活躍する料理人として認められるレベルとなっています。
 前回までに取り上げたような「植物肉・代替肉」が発展して普及しようとしています。
 食べ物、料理の世界も新しい科学技術の発展が起こっているのです。

 ソフトウェアを開発、販売する多くの人が利用している会社・マイクロソフト初の最高技術責任者だったネイサン・マイアーボールドが幼少期から好きだった料理の世界に入って実験的な料理技術を発展させています。
 全6巻(合計2,438ページ)からなる独創的な本「Modernist Cuisine:The Art and Science of Cooking」を2011年に刊行し、続いて「Modernist Cuisine at Home」を出版して家庭料理法をレシピを含めて紹介しました。
 「Modernist Cuisine at Home」は2018年に「モダニスト・キュイジーヌ アットホーム 現代料理のすべて」と日本語翻訳版が出版されるほどの注目を集めています。
 「Modernist Cuisine」が世界中の家庭料理として進化しているのです。

 食と健康の領域も革新の時代なのです。
 食の楽しみや健康との関係も遺伝子・ゲノムの世界となって医療と同様に「一人ひとり」「テーラーメイド食の摂り方と栄養」の時代が開かれています。
 民族や一人ひとりの遺伝子・ゲノム特性が解き明かされているのです。
 その領域は「ニュートリゲノミクス」と名付けられ「一人ひとりの栄養学」「食事の摂り方」が重要になっています。
 シャロン・モアレム「遺伝子は、変えられる。-あなたの人生を根本から変えるエピジェネティクスの真実」を読むことが大切だと思います。
 その本を読む前にキャット・アーニーによる「ビジュアルで見る 遺伝子・DNAのすべて 身近なトピックで学ぶ基礎構造から最先端研究まで」を読むと理解がし易くなると思いますのでお薦めです。

 遺伝子・ゲノム解析技術が発展し短い間に安い値段で一人ひとりの遺伝子・ゲノムを知ることが可能になったからです。
 それでも、「一人ひとりの食事の摂り方こそ最高のサプリメント」と忠告しています。
 人工的に作られた「サプリメント」危険性についても理解出来るようになります。
 その上で、何故に「Flexitarian・フレキシタリアン」になることが重要であり、求められているかを取り上げたいと思います。

頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド
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