文化講座
幸せになる健康栄養食を食べるには-「自然食材から超加工食品まで」・・9
気候異変・危機と地球温暖化によって動植物の生態系や生産が大きな影響を受けます。
人類が活動して食生活、樹脂などの化学合成物質や放射性物質などによる地球の地質が人工的に変わったために「人新世(アントロポセン)」と名付けられます。
また、地球上の人口増加問題があります。
近未来の食には次のような問題があります。
1:地球環境を考えた植物由来の材料で作る「植物肉」、「人工肉」の開発と普及。
2:ゲノム(DNA)編集による植物や動物の品種改良と栄養素や生産性の変化。
3:食品ロスの減少。
植物由来の食生活として我が国では精進料理としての伝統があります。
近年は西欧を中心に、ベジタリアン(Vegetarian, 菜食主義であるが牛乳やチーズなどの乳製品は食べる)やヴィーガン(Vegan、完全菜食主義)が増えています。
そうした人でも食べられるような「植物肉」・「人工肉」がアメリカや中国で開発競争や販売競争が行われています。
反芻動物の牛や羊によるゲップとオナラは二酸化炭素のみならずメタンガスを発生して気候変動や地球温暖化にとっては悪影響の原因になります。
メタンガスは炭酸ガスより10倍ぐらいオゾン層破壊に悪影響を与える原因となります。
環境保護の観点や動物愛護、コレステロールなどの脂質を低く抑えたり、カロリーもコントロールしやすい食材、食品生産開発が盛んになっています。
つまり、菜食主義者のみならず、気候変動や地球環境、健康志向の食生活に貢献するためにも重要な役割があると判ります。
アメリカのファーストフードチェーンのバーガーキングでは全米の7,000以上の店舗でバーガーモドキの植物肉「ワッパー」が販売されています。
また、ケンタッキーフライドチキンやマクドナルドが植物肉ナゲットや植物肉バーガーの試験販売を開始しました。
タイソンは植物肉パテを挟んだサンドイッチの販売を始めています。
中国も本年から人工肉を開発して人工肉ハンバーガー、月餅などを本年9月から発売すると伝えられています。
日本でも不二製油が大豆を使った人工肉を開始していますが、生産能力に限界があり、普及していません。
精進料理の伝統がある我が国も頑張らなければなりません。
また、すしやラーメンに続いて精進料理を世界的に普及させるチャンスなのです!
食と地球環境について一人ひとりの自覚が大切!!