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家計のサポート相談員のコラム

株式会社 マネースマート

外貨投資の魅力と注意点

 円預金のゼロ金利が続き、資産を預けてもふえない状況から脱却するため、外貨投資をはじめる方もふえています。その魅力や注意点を振り返っておきましょう。

 ◆外貨投資とは?

 外貨投資とは、円をドルやユーロなどの外貨に換えて運用することです。メリットの1つは、海外との金利差です。例えば昨年、海外では何度も利上げが続いた為、外貨預金・外貨MMFなどは日本よりも高い金利が期待できる投資先として魅力が高まりました。

【参考】日米欧の政策金利(2023年6月15日現在)
日本の政策金利は、-0.10%
米国の政策金利FF金利(FOMC)5.25%
ユーロECBの主要政策金利 4.00%
※実際の金融資産の運用金利とは異なります。

 ◆為替値動きの影響が大きい

 外貨投資では、為替相場に収益が大きく左右されることが最大の注意ポイントです。例えば円高の時に投資をはじめて、その後に円安が進むと円に戻した時の収益(為替差益)がふくらみます。一方で、円高になれば円に戻した時の資産の目減り(為替差損)が大きくなります。
 為替相場の予測はプロでも難しく、リスクがある投資だと言う意識を持ちましょう。

【参考】為替相場が変動する主な要因
日本と海外との金利差・景気動向・貿易状況。最近はインバウンド(訪日外国人)の動向
なども影響します。また、各国の為替介入や政府要人の発言、経済指標の発表、地域紛争
や戦争などにも、短期的な影響を受けます。

 ◆外貨投資の種類は?

 外貨投資の手段としては、主に外貨預金、外国の債券や株式、外国投資信託などがあります。通常の運用益(利子や値上がり)に、為替変動による損益が加わることが特徴です。

 例えば、外国金利が高くても、また外国の株価指数が値上がりしたとしても、大幅な円高が進めば、思ったよりも利益が出ないとか、大きな損失に繋がってしまう場合もあります。

 外貨投資の入門編としては、外貨預金、外貨MMFや先進国の国債。そして株式型ならば、先進国のインデックス(指数)に連動する投資信託を活用すると、情報量も多く始めやすいでしょう。

 ◆外貨投資のコスト

 手持ちの円を外貨に換える際は、為替手数料を負担します。為替手数料は、通貨や金融機関によって大きく差があります。(投資商品によっては、口座管理料の負担が発生する場合もあります。)
 外貨投資をはじめる際は、コストもふまえて金融機関と投資商品を比較検討しましょう。

 ◆外貨投資の向き合い方

 為替相場は頻繁に変動します。外貨投資では、思わぬハイリスク・ハイリターンになる場合がありますから、外貨投資を検討する際は、為替変動があることを理解し、ご自身なりの見通しをたてて取り組みましょう。

 為替変動を抑える手段としては、投資する際に一度にまとまった額を振り向けるのではなく、少しずつ時間を分散して投資するのも一案です。価格の平均を抑える効果が期待できます。

 またリスク資産との向き合い方の一つに、分散投資(性質の異なる金融資産を組み合わせて投資する方法)があります。自分の資産の一部を外貨資産に振り分けるメリットも考えて検討してみて下さい。

堀之内 千津
ファイナンシャルプランナー(CFP®)
株式会社マネースマート

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