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家計のサポート相談員のコラム

株式会社 マネースマート

額面給与と手取り給与

 毎月の給料日に金融機関の口座に振り込まれる給与ですが、その内容が記載されている「給与明細書」と照らし合わせて、しっかり見たことがない人も多いのではないでしょうか。口座に振り込まれる「手取り」は、会社が支払う「額面」の7割~8割といわれます。どのような項目がどのくらい引かれているのか、確認してみましょう。

 給与明細書の形式はさまざまありますが、大きく分けると、その月の出勤日数や労働時間などの勤務状況を示す「勤怠」、給与や残業代、各種手当、通勤費など会社が支払う内容を示す「支給」、差し引かれる社会保険料や税金などを示す「控除」の3つの項目があります。「額面」の総支給額から社会保険料や税金などが控除されたものが「手取り」になり、給与明細書には「差引支給額」と記載されています。

 社会保険料は、「健康保険」「(40歳以降)介護保険」「厚生年金」「雇用保険」があります。
 「健康保険」「(40歳以降)介護保険」「厚生年金」の保険料は、毎年4~6月の給与(報酬月額)から定めた標準報酬月額に料率をかけて決まります。保険料率(本人負担分)は、健康保険が約5%、介護保険が約0.9%、厚生年金が9.15%で、雇用保険を含めて15%程度が引かれることになります(※協会けんぽの平均)。

 税金は、「所得税」「住民税」です。所得税も住民税も1月~12月の1年単位で計算されるため、所得税は「税額表」に基づき毎月引かれますが、毎年12月に1年分の過不足を調整します(年末調整)。税額は課税される所得によって税率が変わり5%~45%です。住民税は、前年の所得をもとに計算され課税されるしくみで、税率は一律10%です。今年4月に入社された新入社員の方の給与の住民税は、来年6月から引かれることになります。
 この他に、お勤め先によっては「組合費」などが引かれている場合や、個人が給与天引きで利用している会社の貯蓄制度もあります。給与明細書の「控除」の内容も毎月確認してみましょう。

森 朱美
ファイナンシャルプランナー(CFP®)
株式会社家計の総合相談センター

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