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家計のサポート相談員のコラム

株式会社 マネースマート

2021年度の年金額

 公的年金は、毎年4月に年金額などが改定されます。日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人は、すべて国民年金に加入し、将来、老齢基礎年金を受け取りますから、年金未受給者世代も知っておくとよいですね。2021年度に見直しされた主な内容を紹介します。

1.老齢基礎年金

法律の規定により、前年度から原則0.1%の引き下げとなります。

2021年度の老齢基礎年金(満額※1)は、780,900円(月額65,075円)です。
(2020年度 781,700円(月額65,141円))

障害基礎年金、遺族基礎年金も同様に改定されました。なお障害基礎年金・遺族基礎年金における子の加給額は224,700円(2020年度224,900円)、3人目からは74,900円(2020年度75,000円)です。

※1満額とは、20歳から60歳までの40年間の全期間保険料を納めた場合の金額です。

2.老齢厚生年金額

厚生年金額についても同様に、マイナス改定となります。

厚生労働省の発表よると、「標準的な年金額(夫は平均標準報酬(賞与含む月額換算)43.9万円で40年間就業、妻は専業主婦、夫婦2人の老齢基礎年金を含む)」は、2021年度は月額220,496円です。※2
(2020年度 月額220,724円)

※2厚生年金額は、会社員時代の勤続月数や給与などにより異なります。

3.国民年金保険料

国民年金保険料は、2021年度は月額16,610円です。(2020年度 月額16,540円)

なお保険料の支払いには、6ヶ月、1年、2年など、まとめて納める前納制度があり、割引が適用されるのでおトクになります。

2021年度、年金は大きな改定はありませんでした。しかし、来年(2022年度)には、繰上げ減額率の改定、年金受給開始年齢の拡大、60歳以上の在職老齢年金の見直し、短時間労働者の厚生年金加入対象の拡大、確定拠出年金(DC・iDeCo)の見直しなど、私たちの家計やライフプランに直結する見直しが行われます。今後の改定は意識しましょう。

【豆知識】20歳の子をもつ親が知っておきたいこと

 お子さんが20歳以上になると、1年分で約20万円、国民年金保険料を支払うことになります。学生だと自分で負担できない場合もあるため、「学生納付特例制度」を利用されている方も多いと思います。その場合は、10年以内に保険料を追納することで、将来の年金額に反映することができることを、覚えておきましょう。
 また、親が子供の保険料を支払った場合、社会保険料控除として、親の所得から控除することもできます。例えば、親が所得税率10%、住民税率10%の場合、年間に支払った保険料額の約20%が、節税効果になります。(税金の還付申告が必要)
 保険料の支払いは、将来の年金額に直結しますから、どちらも知っておきたいポイントです。

堀之内 千津
ファイナンシャルプランナー(CFP®)
株式会社家計の総合相談センター

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