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家計のサポート相談員のコラム

株式会社 マネースマート

「手作り」で楽しいお金の使い方

 家計管理をすることでお金の流れがわかるようになり安心します。しかし、お金のことを考えると、貯蓄、節約しなくてはというプレッシャーや、長寿化による将来の不安を持つこともあります。そんなときは、気持ちが明るくなるお金の使い方について考えてみましょう。

①「手作り」の楽しさ
 「手作り」をすることで、お金の使い方について考えるきっかけの一つになります。モノはお金でなんでも買うことができるといっても、予算は限られます。買わずに作ることができると思うと、希望を持てます。

 私は、子どもが通う幼稚園から「手作り」の楽しさを教えてもらいました。子どもたちは創造力を働かせ、お菓子などの空箱でお人形さんのおうちや、バスなどいろいろなおもちゃを作って遊んでいます。
 国産の食材で作られているお惣菜を買うと高くなりますが、素材を選んで購入し、自分で作ればたくさんの量を作ることができ割安になります。好きな布でキッチンマットを作ってみると、食事をおいしくいただくことができ、食卓が温かな雰囲気になります。種をまいて野菜を育ててみると、芽が出て感動し、収穫する喜びを味わうことができます。

②サステナブルなお金の使い方
 「SDGs」「サステナブル」という言葉を耳にするようになりました。気候変動など様々な問題により、持続可能な社会の形成に向けて「SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)」の達成が求められています。
「サステナブル(Sustainable)」というのは「持続可能な」という意味です。

 私は素材(食材、布、種・苗など)を用意して手作りをするようになると、サステナブルなお金の使い方を意識するようになりました。「どんな素材を使うか」といったことはもちろん、日々の買い物でも「この商品は誰が、どのようにして作ったのか」など思いめぐらします。社会的課題の解決を考え、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うことをエシカル消費(倫理的消費)といいます。SDGs目標12はつくる責任、つかう責任です。

 お金の世界でも、ESG投資が注目されています。ESG投資とは、環境(Environment:)、社会(Social)、企業統治(Governance)に配慮している企業の成長性を期待しての投資です。これからはサステナブルなお金の預け先といった視点を持つことも大切な時代になりそうです。

③「手書き」で家計を整える
 家計の収支確認表やライフイベント表などを手書きする「家計ノート」を作成することもおすすめです。最近では、キャッシュレス決済が進んで紙幣や硬貨を使う機会も少なくなってきました。お金を使っている感覚がなくなるなど、支出をコントロールできなくなってしまうことも考えられます。また家計簿アプリは自動的に集計してくれて便利ですが、数字にとらわれて目的を見失うこともあるかもしれません。家計管理を手書きすることで夢を明確にし、家計を整えましょう。

 手を動かすことで、暮らしとお金が結びつきます。手を動かし今に集中することで、将来の不安が和らぎ、お金に対する新しい価値観を発見できるのではないでしょうか。手作りは手間と時間と、お金がかかることもあります。無理せず、楽しみましょう。

参考サイト
・外務省 SDGsとは?
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html
・消費者庁 エシカル消費とは
 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_education/public_awareness/ethical/about/
・経済産業省 ESG投資
 https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/esg_investment.html

小泉 朱希
ファイナンシャルプランナー(CFP®)
株式会社家計の総合相談センター

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