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家計のサポート相談員のコラム

株式会社 マネースマート

年金制度は大丈夫?

今回は、まず公的年金制度について確認していきます。

■公的年金の仕組み
日本の年金制度は、下図のように2階建てになっています。
1階部分は、日本に住んでいる20歳以上60歳未満の全員が加入する国民年金(基礎年金)です。
2階部分は、基礎年金の上乗せ年金で、サラリーマンを対象とした厚生年金、公務員を対象とした共済年金があります。

■公的年金の現状
国民年金保険料の納付率は、厚生労働省によると平成23年度末は58.6%で、過去最低となりました。 (※平成25年1月末は、57.1%です)
但し、この計算には、免除対象者や猶予者等は含まれていないため、含めた場合の実質納付率は、さらに下がり、40.8%にもなります。なお、気をつけなければいけないのは、これらの納付率は、保険料を自分で納付する自営業者・学生・フリーター等の第1号被保険者のみを対象にしたものであるということです。
ちなみに、サラリーマンや公務員(第2号被保険者)は、国民年金分を含めた厚生年金保険料を給与から天引きして納付しています。
また、いわゆるサラリーマンの妻と呼ばれる第3号被保険者は、個別の保険料負担は無く、厚生年金や共済年金の制度全体で賄っています。
その第2号被保険者や第3号被保険者を含めた加入者全体(上表1階部分)で納付率を計算すると、納付率は、ぐっと上がり、約95%くらいになります。
しかし、国民年金保険料を納めていない人がいるということは、社会全体から見て、決して望ましいことではありません。

■公的年金は支え合い
どうして納めない人が増えているのでしょうか?
理由として、非正規社員・無職者の増加など挙げられますが、他に年金制度への不信感、少子高齢化による世代間扶養のバランスへの不安などから、将来自分は本当に年金がもらえるの?と思い、納めない人も増えているようです。
しかし、自分が年金をもらえる年齢になった時、若い時と同じ様に働けるのでしょうか?また年齢が若くても、不幸にして障害者となることもあるでしょう。一家の大黒柱が亡くなってしまったら、残された家族はどうなるのでしょうか?

公的年金制度は、社会保障制度です。
社会全体で、困った人を助ける制度なのです。
今後も、保険料アップ、給付額減少など、ますます厳しい状況が予想されますが、一人ひとりが、"社会を支え合う"という気持ちで、年金制度を維持していく必要があると思います。

宮田 かよ子
ファイナンシャルプランナー(CFP®
株式会社家計の総合相談センター

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