愛知県共済

インターネット公開文化講座

文化講座

インターネット公開文化講座

「天命起臥之道」に生きる

Dr.BEAUT・ソフィーリッチ代表
医学博士 山中 直樹

「新考える葦・New‐Thinking Reed」となろう-41 デジタル民主主義&公益社会―15

 デジタル化、デジタルトランスフォーメーション・DX化した社会が世界中で進められています。
 当然のことながら民主主義もデジタル化によって今までとは異なった「デジタル民主主義」と人々がつながる「公益社会」も変わっていくことになります。
 2年前からのコロナ禍による「パンデミック」が起こって以来、デジタル技術を用いた社会変化は促進されました。
 日本ではなかなか導入されなかったリモートワークやテレワークが日常の働き方や交流で行われるようになりました。
 また、リモート授業、リモート教育が盛んになり子供たちに通信端末も一人ひとりに配布されて普及しました。
 そうした働き方や教育を可能にしたのは、双方向性の会話、交流が可能となるビデオ会議、ソフトウェアのGoogle Meet、Microsoft Teams、Zoom、Skypeなどがあるからです。
 コロナ禍によってリモート技術を使わざるをえなくなったのです。
 会社の会議や学校教育はそれぞれが画面上に表示されて行われるようになり、参加している人たちの映像も現実の場に集合して、集まっている関係も変わります。
 自室の実際の背景ではないバーチャル環境も可能となっています。
 また、実際の会議では座る位置は暗黙知的な習慣で決まり、お互いの表情、空気を感ずることが出来ます。
 しかし、リモート画面での配置、並び順のみならず大きさも現実の場とは違って、いろいろと変えることが出来ます。
 会社内の職責や階層とは無関係になったりもします。
 また、場の空気や暗黙知、一人ひとりの内面的思いなども平面的な映像では感覚が違ってきます。
 そして、リモートの環境で働いたり、学んだりしながら、時に事務所や学校などで実際に一緒になった時には人間関係も変わります。
 こうしたコロナ禍でのデジタルを介した人間関係によって、従来型の民主主義による体質や体制とは合わなくなるのは当然だと思います。
 そして、DX化によるコミュニケーションによって従来型交流法がよいのか、異なった交流法を築くのがよいのかが問われています。
 Z世代やミレニアル世代とバブル期以前の世代とは異なった人間関係やDXを介した交流感があると思います。
 ITによる世代間格差が広がっており、どのように乗り越えるかが大きな課題です。

「天命起臥之道」に生きる
このページの一番上へ