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「天命起臥之道」に生きる

Dr.BEAUT・ソフィーリッチ代表
医学博士 山中 直樹

「新考える葦・New-Thinking Reed」となろう-7

 毎年3月20日は国連の「国際幸福デー」です。
 世界の国々156ヶ国の「幸福度」ランキングが発表されます。
 北欧や先進国が毎年上位を占めていますが、日本の本年のランクは58位で、昨年の54位より低下しました。
 2015年度の46位から4年連続で50位台となり、日本人の幸福度は低下しています。
 そのランクは次のような項目によって判定されています。
 順位が良い順に取り上げます。

1)健康に生きられる年数:寿命  2位
2)一人当たりの生産性:GDP   24位
3)政府やビジネスでの腐敗の無さ 39位
4)社会的支援:社会保障、質の高い教育、頼れる家族、友人  50位
5)人生の選択の自由度、社会の自由度 64位
6)他者へ寛容、寛大さ  92位

 日本社会では人々の幸福度を世界と比べた時に明らかなのは4)の社会的な支援の保障や教育が高いレベルとは言えず、3)の腐敗の無さも高いレベルにはないことです。
 さらに、悪くなるのは一人ひとりが「人生の選択の自由度や社会の自由度がない」環境で生活しているのです。
 加えて6)の他者への寛容、寛大さとなると92位とひどいランクにあります。
 勤勉で優しい日本人が、お互いの自由度を大切にして寛容、寛大な精神を持っている社会とは言えないと判ります。
 逆に、アップルのジョブズが指摘した「Do what you love!」と自分が好きなことやなりたいことが出来難い社会だとなります。
 また、他者への干渉やお節介、他人のことに不必要に立ち入ることが強い環境となっているのです。

 まとめれば、働く割には生産性の悪い国で自分の意志で行動や職業を選び難い状況で、人々の干渉を受けて人目を気にしながら生活していることになります。
 こうした社会環境一人ひとりが自分の考えを持って自分のやりたいことをやれないとなります。
 質の高い教育や社会保障なども十分とは言えず家族や友人との関係不安なのです。
 AI、IoT時代が迫り、多くの人達が無用者階級になり易い環境にあると判ります。
 これでは、日本人社会「幸福度」はますます低下して「考える葦」ではなくなってしまうではありませんか。
 「誰でもが幸福に生きたい」のですから、「ONE PIECE」の麦わらの一味のように「出来るかどうかではない。なりたいかどうかだ」と一人ひとりが強い意志を持とう!

「天命起臥之道」に生きる
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