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インターネット公開文化講座

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「天命起臥之道」に生きる

Dr.BEAUT・ソフィーリッチ代表
医学博士 山中 直樹

「新考える葦・New-Thinking Reed」となろう-23 若者・Z世代への期待―2

 「コロナ×Z世代」と題したNHKテレビ(7月27日)の番組が放映されました。
 3人のZ世代の若者がアプリを作ったり、ソーシャルネットワークのSNSを使って、日常のニードや興味に答えるものでした。
 今回は、日常生活圏内の工夫をビジネス化したコトを取り上げていましたが、もっとグローバルな課題を乗り越えようとする人達を取り上げて欲しかったと思います。

 人類の未来や寿命に大きく影響するサイボーグ技術を開発するメルティンMMIを起業してCEOのY世代前半・32歳の粕谷昌宏は、10代から医療とサイボーグ技術に注目してAIロボットや生体信号を活用する医療技術を開発して普及させようとしています。
 人類2.0時代のサイボーグ工学・脳やチップの世界となっているのです。
 粕谷は国際的なサイボーグ倫理委員会を立ち上げて、将来人間とはが問われるような重要な課題に取り組んでいるのは素晴らしい。
 プリファード・ネットワークスは既に日本では数少ないAI 開発会社のユニコーン企業でCEO・西川徹は現在37歳でY世代です。
 深層学習などの人工知能の技術を得意としてゲームやプログラミング教育にも乗り出しています。
 デジタル活用が少ない我が国の子供の学習や教育では、ますます重要になる領域です。
 CEOを務める彼らは小学校時代からコンピューターに興味を持ち、現在はY世代(1981~95年生まれのミレニアル世代)のITリテラシーの人たちであり時代を変える期待の人たちが多いのは嬉しい限りです。
 2003年創業の電気自動車のテスラにトヨタは世界時価総額ランキングで抜かれました。
 ものづくり大国だった日本はOECD(経済協力開発機構)加盟国内で生産性が1位でしたが、2017年では14位に落ちました。
 技術革新価値観が劇的に変ったIT革命への転換が遅れているからです。

 若者はモノの所有ではなく、体験つながりを大切にするようになっています。
 私はそれでも、日本の伝統である繊細まじめな日常生活を心豊かにするモノを愛用したいです。
 日本が得意とするのは新素材、精密部品やその技術の組み合わせにあると思います。
 デリケートで洗練された超絶技巧的な創意工夫をする職人たちの日本的な伝統を引き継ぐ付加価値の高いモノ作りです。
 日本の将来は先端技術製品を作る為の不可欠な精密部品を制するにありと私は確信しています。
 スピード化した科学技術が発展する時代では発想の転換が必要であり、文化、哲学を含めた教育をどうするかが重要な時代です。
 アメリカの後追いや故岸首相以来のCIAの誘導を乗り越えるZ世代や若いY世代が日本の特色を発揮してくれると期待できます。
 どんなことでも夢中になれることに突き進む幼児が才能を伸ばせる時代なのです。
 教育のマララちゃん、地球環境のグレタちゃんやメラティ・ワイゼンちゃん(バリ島の脱プラ運動や気候危機問題でTIME誌の最も影響力ある世界の10代に選ばれている)のような10代前半からグローバルな行動をするZ世代女性が我が国でも出て欲しい。
 現在19歳のメラティちゃんは日本の同世代に伝えたいことはを問われて「直感を信じて欲しいです。一つの行動でも今日から始められます。『大人になるのを待つな。変革を始めよう』です」とあります(朝日新聞2020.7.30)。
 私も同感です!!

「天命起臥之道」に生きる
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