文化講座
「新考える葦・New-Thinking Reed」となろう-11
先回、21世紀の三大中心スキルは、1:批判的思考力(Critical thinking)、2:様々な問題を共有化(Communication)、3:IT技術を含めて協働性(Collaboration)がAIやデジタル化社会では重要だとしました。
私はその前にやりたいことを自分で考えながら先取りすることを大切にします。
そのためには自分の直観力を磨いて問題を見つけて試行錯誤しながら自己でおよその解決をする方向性や方法を考える力を身につけることが必要だと思います。
東大入試ロボットのAIプロジェクトを主導した国立情報学研究所の新井紀子教授は、文章や図表の意味を早く正確に理解するために「読解力」が必要だと言われます。
2019年度の小6・中3の全国学力テストの結果が発表されましたが、国語では文章の構成を理解し、必要な情報を的確に読み取る力、つまり、読解力は弱いようです。
人の能力を高め知能を広げる技術としてのAIが人間の知性を広げる役割は続きます。
AIの進歩に伴って人がすべき必要なことは、AIと共生して、共働をしながら前進していかなければなりません。
最近、電気自動車でトップを走るテスラや宇宙ロケットの二段目までの再利用に成功しているスペースXなどの持続可能性ある新技術を開発している南アフリカ出身のアメリカ起業家のイーロン・マスクが、今度はスマートフォンやパソコンを操作するために人間の脳と直接つなぐ分野を始めました。
新興企業としてニューラリンク(Neuralink) を立ちあげて、コンピュターの端末を脳に直接埋め込んで接続して人工知能がリアルタイムにつながって、人工知能の高い処理能力を活用しながら人工知能が暴走するシンギュラリティの危険を回避することも実現しようとしているのです。
今世紀中頃までと予想されるAIが人間の知能を超えるシンギュラリティ時代となっても人間が人工知能と協働、共生しながら人類が考える葦であり続ける道ともなります。
今や、地球レベルで考える葦であり続けるために人類が存在の危険を迎えている時代であり、我が国は韓国とハイテク技術でケンカをしている時代ではありません。
ソフトバンクグループの創業者・孫正義が日本のAI分野はかなり後進国と言えるぐらい遅れていると指摘しています。
日本、アメリカ、中国、ロシアなどがいまだ人権、言論や表現の自由と選択、公共心、人種や格差による差別で争っています。
日本は人類があらゆる差別を越えて、例え、いまだあり得ないような貧しくなっても志ある人間関係を築いて、AI、IoT時代には平和なソフトパワーの国として貢献しよう。