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インターネット公開文化講座

文化講座

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「天命起臥之道」に生きる

Dr.BEAUT・ソフィーリッチ代表
医学博士 山中 直樹

「新考える葦・New-Thinking Reed」となろう-21

 新型コロナ・COVID-19ウイルスの世界的大流行(パンデミック・Pandemic)は、今までの価値観を大きく変えています。
 歴史的にはペストやスペイン風邪などとパンデミックは今までに起こっています。
 今回のパンデミックはCOVID-19感染の速やかな透明性ある情報公開を遅らせたことに加えて、先進国の多くが初期対応を誤ったことやグローバル社会で世界中の人たちの往来が高まっているからだと思います。

 COVID-19対応は短期的な収束ではなく長期化を前提とした「With Corona:コロナと共存する社会」となると想定されています。
 遺伝子操作や解析技術、ビッグデータ(Big Data)などの情報分析によって、数年かかったワクチン開発は一年間ぐらいで可能となり、抗ウイルス薬や治療法の開発も早まっているにもかかわらず、早や経済界は「With Corona」の経済活動を始めています。
 COVID-19感染の再拡大・二次感染のパンデミックを抑制して一人ひとりはウイルス感染の危険を予防しながら毎日を過ごさなければならないことになります。
 経済界や国家は今や経済活動全体を反映してはいないGDPを指標にして如何に経済を回復するかを最優先しています。
 パンデミックによるショックに対して、国家や経済界は一人ひとりの命、健康や幸せ(Well-being)よりも「利益」中心の経済が回ることを最も大切だと思っているからです。
 強い反対が起こっていないのは一人ひとりの働き方が雇用されて賃金を得なければならない弱い立場にあるからです。

 幸いにしてZ世代のような若い人たち「モノ」よリ「コト」を大切にする変化が起こっています。
 時代の変化は急速で、人の命が一瞬に終わる不安な時代は「コト」「モノ」より意味があるのは明らかです。
 「コト」は生き甲斐として自分が望むような体験をしてWell-beingになりたいのだと思います。
 一方の「モノ」は自分の「モノ」として所有して楽しむことに重点があります。
 新型コロナによって、自分の命の不安定さや社会環境の変化、個人の生活スタイルが突然に変わることを体験しました。
 利益中心の資本主義社会の働き方と生き方は変えねばなりません。
 Well-beingと自律性、公共性、平和を大切にするパラダイムシフト・Paradigm Shiftやライフシフト・Life Shiftをするチャンスです。

「天命起臥之道」に生きる
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