文化講座
「新考える葦・New-Thinking Reed」となろう-1
AI、IoT、Big Dataの発展でDeep Learning・深層学習する考える人型ロボット・humanoidの時代を迎えています。
ロボットに「考える」ことが奪われて、人間は仕事だけでなく一人ひとりが人工知能に依存して考えなくなる危険な時代なのです。
有名なパスカル(仏の哲学者、17世紀)の名言である「人間は考える葦である」として「万物の霊長」と言われて来ました。
その立場が危うくなって来たのです。
人間は自然界にあって「一茎の葦」のように最も弱いものであっても「考える葦」であるとして文化文明を築いてきました。
二足歩行と両手を使い道具を工夫して考える力に加えて自然界の力を利用して食べ物を確保しながら生き延びてきたのです。
「考える葦」となるためには二足歩行によって脳が発達することが不可欠でした。
氷河期のように食べ物が少なくなっても人類は絶滅することなく「考える知恵」を働かせて創意工夫によって生き残ってきたのです。
その理由は次のようです。
二足歩行は四足歩行と比べると四分の一のエネルギーを使うだけで歩行することが出来たのです。
そうなると動物と同じものを同量食べたとしても、動物よりも大部分のカロリーが余ることになります。
その余ったカロリーは生体内で脂肪として蓄えることが出来たのです。
脳は70%以上が脂肪ですから余ったカロリーは脳や体内の脂肪として利用したり蓄えました。
その為に人類の脳は他の動物に比してどんどん大きくなり、複雑な脳が発達して「考える葦」の知恵を持つことが出来るようになったと言えるのです。
しかし、近年のAI、IoT、Big Dataの発達によって自らが賢くなる深層学習をして「考える力」のあるロボットが出現しています。
自然界で人間だけが「考える葦」であった時代から、「考えるロボット」の進化する人工知能が出現してきたのです。
今までのような「考える葦」では人類が持つ能力を超える「知力」を持つ「ロボット知能」に支配されてしまう危険があるのです。
人類は人工知能(AI)と協働してさらに進化した知力を持った「新考える葦・New-Thinking Reed」とならなければロボットに「考える」ことを奪われて「考えない」人間となってしまいます。
「天命起臥之道」は「新考える葦・New-Thinking Reed」として生きるための道なのです。