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知って得する鉄道旅行術

鉄道ライター/安城学園高校教諭
山盛 洋介

第 30回 さようなら「佐久間レールパーク」

近年の鉄道ブームはとどまるところを知りませんが、その象徴が、07年10月に埼玉県さいたま市にオープンした鉄道博物館でしょう。かつて東京・神田にあった交通博物館が規模を拡大して移転し、オープンから1年半近く経った今でも連日多くの人々が訪れてにぎわっています。鉄道というのは、ある種の郷愁を感じさせる装置でもあるのでしょう。鉄道マニアとされる人たちのみならず、心をつかむ何かがあるのではないでしょうか。

さて、この東海地方にも、鉄道をテーマとした博物館がいくつかあるのをご存知でしょうか。

その代表格が、この連載の第 24回でも若干ご紹介した「佐久間レールパーク」(JR飯田線・中部天竜駅構内)です。
佐久間レールパークは、1991年4月に旧中部天竜機関区の跡地を利用して開業。飯田線をはじめ、東海地方を中心に全国を運行されていた往年の鉄道車両が17両展示されています。併設して鉄道部品や鉄道模型ジオラマ、運転シミュレーションなどの屋内展示も設けられています。

JR中部天竜駅
中部天竜駅構内にある佐久間レールパーク
屋外には車両が展示されている
屋内の展示室

この佐久間レールパークですが、今年11月1日の営業をもって閉園することが発表されました。JR東海では、2011年に名古屋市港区金城ふ頭に「JR東海博物館」(仮称)を開館する計画を発表しましたが、佐久間レールパークの展示車両も大半を新博物館へ移す方針であることから、今年限りでの閉園が決まりました。
これを受けてJR東海では、3月から「佐久間レールパーク閉園イベント」を展開しています。その主なものは次の通りです。

(1)所持する乗車券による来園ポイントの付与
「佐久間レールパーク」営業日に来園し、鉄道を利用した来場者(乗車券類の所持者)に、乗車券の金額や種類に応じてポイントを付与。ポイントを貯めると賞品と交換

(2)スタンプラリー
飯田線沿線の有人駅を巡るスタンプラリーを春(4月~5月コース)・夏(6月~8月コース)・秋(9月~10月コース)の3コース実施。各コースそれぞれ指定駅に設置の「スタンプラリーカード」を受け取り、駅改札内にあるスタンプを押印(豊川駅のみは係員に乗車券を提示しチケッターを押印)、ゴールの中部天竜駅に到着した乗もれなく各コースでそれぞれ異なる賞品がプレゼントされる

(3)臨時快速「佐久間レールパーク号」の運転
  名古屋・豊橋方面から佐久間レールパーク来場への便を図り、臨時快速「佐久間レールパーク号」を運転(3/28,29・4/4,5,25,26,29・5/2~6運転 それ以後は後日発表)

※運転時刻
  快速「佐久間レールパーク1号」 名古屋(7:20)→中部天竜(10:34)※一部指定席 (金山・大府・刈谷・安城・岡崎・蒲郡・豊橋・豊川・新城・本長篠・湯谷温泉停車) (なお、「1号」では、湯谷温泉~中部天竜間で指定席利用者に記念乗車証配布) 快速「佐久間レールパーク2号」 中部天竜(13:43)→豊橋(15:05)※一部指定席 (湯谷温泉・本長篠・新城・豊川停車)

(参考)佐久間レールパーク 営業案内
☆09年3月1日(日)~11月1日(日)までの土・日曜日・祝日に開園但し4月25日(土)~5月6日(水)・8月8日(土)~8月16日(日)は毎日開園
☆開園時間 10時00分~16時00分
☆入園料金 中部天竜駅に有効な乗車券を所持していれば無料(駅構内の扱い)それ以外の入園者は入場券を購入 おとな140円(こども70円
☆園内施設 屋外車両展示(17両) 屋内展示(鉄道模型・鉄道部品・写真・グッズ販売・プラレールなど) 「民話の郷食堂」

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