文化講座
Well-being120(120歳まで幸せに生きる)・・28 自然の生きがい Well-being120-10:私は20年以上前から悪性進行前立腺癌-2
私は悪性度の高い遠隔転移のあるStage4の前立腺癌となってから20年以上ですが自分流の生きる意欲を持って過ごしてきました。
私は、お釈迦さん・ブッダの「生病老死」は「諸行無常 諸法無我 涅槃寂静」、つまり、「すべては移り変わる 理は自分の思うようには変えられない 俗欲を排して心豊かに生きよう」を心の拠り所として自然に生きてきました。
寝る前に身近において読む本のリストには、『ブッダの真理のことば 感興のことば』『ブッダ最後の旅―大パリニッバーナ経』『ブッダのことば スッタニパータ』『原始仏教 その思想と生活』『ブッダの人と思想』に加えて、理系の人たちが著した『森政弘の仏教入門』『古代インド仏教と現代脳科学における心の発見 複雑系理論に基づく先端的意識理論と仏教教義の共通性』などがあります。
最近出版された本では、今枝由郎による『ブッダが説いた幸せな生き方』などが追加されました。
ブッダは自分の立場は兄弟だとして教祖的立場は最後まで否定しています。
キリストやムハンマドのような教祖ではないのです。
ブッダは教祖ではなく、一人ひとりに、自分の「目覚め」の道を求めたのです。
ブッダの哲学・思想・宗教は私が大学時代から読んでいた哲学者のF・ニーチェが「実証科学的宗教」だと記しました。
天才的理論物理学者のA・アインシュタインは「理の宗教 近代科学と両立可能」だと仏教を認めています。
私はブッダのように自分流の常なる心の持ちようを「日常茶飯是道」として理を大切にしてきました。
以前に私が愛知県共済のインターネット公開文化講座『頤医の「かて食&かて茶」ワールド』で「楽しく健康栄養食を食べるには―ガンジ―の著「健康論」に学ぶ」に記しましたように「ガンジーは人間が生きるには、仕事、健康、栄養食はそれぞれ同じように重要だと説いています」をキーとしています。
日常茶飯の道として幸福感を大切にするWell-beingをベースとする「心の持ちよう 心の豊かさ」を大事にするのです。
ブッダの「生病老死」は生きとし生けるものの「理」なのです。
それ故に、「諸法無我」ですから自分の思うようにはかってに変えたり逆らったりすることは出来ないのです。
ブッダは、自分が経験したこと以外、つまり、形而上学的なことは一切説いていません。
それ故に、「死」や「その後」についてはブッダ自身は語っていません。
その点は、ほゞブッダと同時代に生きたコヘレトによる旧約聖書にある『コヘレトの言葉』にあるように「自分が欲するように今に生きよ」と共通するのです。
しかし、ブッダの教えは「生病老死は理だから煩悩を排して今に生きよ」です。
コヘレトは情念的なことも含めて自分の欲するまゝに「今」を生きることだと説いています。
「旧約聖書」であってもコヘレトはブッダ同様に教祖思想ではない自由な発想をしていることになります。
煩悩を排して自分らしいWell-beingとなる「今に生きよ」であり、死後のことは考えても仕方がないのです。
私の「日常茶飯是道」はブッダの言う瞑想です。