文化講座
Well-being120(120歳まで幸せに生きる)・・27 自然の生きがい Well-being120-9:私は20年以上前から悪性進行前立腺癌-1
私は進行性(Stage4)で悪性度の高い癌細胞からなる前立腺癌と専門的に診断されて20年と9か月以上になります。
専門的に言えば、遠隔転移のあるStage4の前立腺癌で病理的には異型性の強い腺癌(Adenocarcinoma)を主体に加えて異型性の強い上皮内腫瘍からなる2層性の癌細胞からなるとの病理組織診断でした。
悪性度を示すグリソン・スコアはスコア2~10まであり、その内で私の癌は悪性度の高いスコア8でした。
家族は2~3年の命だと告げられました。
私自身としては診断される5年以上前から既に自覚症状と血液検査から骨転移がある前立腺癌だと思っていました。
私はカリフォルニア大学時代にはSV40と言う発ガン性の強いウイルス感染癌細胞と正常細胞との違いを研究していました。
それ故に、私は例え、癌であっても自然の命を全うしようと思っていましたので専門的な診断と治療を受けるのは止めようと思っていました。
進行して排尿障害が起こり苦痛に耐えられずに中京病院泌尿器科の絹川常郎先生(当時は副院長で現在は名誉院長)を受診しました。
その場で前立腺の超音波検査を受けて前立腺癌は間違いなしと生体組織採取検査と骨転移など専門的な検査を受けました。
その結果が前述の如くのStage4でグリソン・スコア8の悪性度の高い腺癌のみならず上皮内腫瘍の2層性の全身骨移転の前立腺癌との診断となったのです(2000年12月)。
それ以来、前立腺癌の専門的な治療を始めて、今日で20年以上となっているのです。
全身骨転移は早くも2001年5月、2001年11月の検査で消えていました。
外来受診のみで入院はしていません。
進行性の前立腺癌だということは、家族と仕事上で日々に影響する3人の人以外は、今日まで極めて親しい友人にも心苦しかったが秘密にしていました。
それ故に、言葉のみならず文章にしたのは今回が初公開となります。
絹川先生から数年前に前立腺癌の指標であるPSA値が18年位続けて測定可能な限界の0.002以下の最低値で落ち着いており、もう治療を止めても良いと言われました。
念には念をとばかり、丸20年は続けると私はお願いして治療を受け続けました。
現在は20年以上、臨床的診断では癌の消失が続いていることになります。
この7月の受診の時に、再び絹川先生から3か月毎の治療は止めようと言われました。
しかし、私は20年以上とは言っても、どこかに癌細胞が一つでも残って隠れていたら一度治療を中止して再発したら再び同じ治療は有効でなくなる不安を訴えました。
話し合いの結果、6ヶ月毎でも有効との事実があるからと言われて、20年以上となる12月からは3か月毎の治療から6か月毎の治療を受けることにしました。
以上が近親者や仕事上の日常で不可欠の3人以外は20年以上隠し通していた私の前立腺癌の概略です。
絹川先生から想定外の長生きにモンスターペイシェント(モンスター患者)と言われてきましたが、一回性の自分の命をアップグレードするイノベーションをしながら現在と未来を目指して自分流に生きてきました。
例え、悪性度の強い全身転移の進行癌で2~3年の命と診断されてもWell-beingで120歳まで生きようとする私のWell-being120について次回から取り上げたいと思います。