文化講座
Well-being120(120歳まで幸せに生きる)・・13
The New Normal(ニューノーマル)の時代
新型コロナウイルス・COVID-19のパンデミックによって、私たちの生活や既存の価値感は否応なしに変わることになりました。
「New Normal」という言葉は2008年のリーマン・ショック後の景気後退で言われたビジネスや経済状態の変化を意味しました。
今回は経済ショックと大災害が同時に起こったようなショックと考えられます。
新自由主義による資本主義経済では利益中心主義の弊害や格差、不平等、地球環境、持続可能性に問題があり行き詰まっておりパラダイムシフト・Paradigm Shiftが必須です。
コンピューター、IT、AIやBig Dataなどの技術革新に加えて、遺伝子操作技術などの生命科学の発展によって社会のみならず私たちの日常の生活や生き方が著しく変わっています。
COVID-19によって急速な新しい価値観と生活スタイルが求められており、「コロナ後」とは、言葉で「新常態・The New Normal」社会となり、今までの価値観や「常識」が変わることになります。
今回はSARSの時以上に中国の情報公開に渋りがあり、先進国の初期対応の誤りもあり世界的流行となりました。
その理由はSARSではWHOの医師・ウルバニが自分もSARSに罹ったが献身的な努力と貢献で早期に公開されてパンデミックにはなりませんでした。
今後も、グローバル化や地球温暖化による地球環境破壊、異常気象、自然災害や世界的な戦争も含めた破壊や変革が起こると想定していなければなりません。
一人ひとりは一瞬一瞬、いつ何時にも備えて生活している必要がある時代になりました。
「Expect the unexpected・想定外の事態を想定せよ」(鷲田清一)です。
そうした「新常態・The New Normal」社会では自分のWell-being・ウェルビーイングとはを一人ひとりが自律的な自覚やその心構えを持たねばなりません。
今日のコロナなどのウイルス、人間社会の貧困格差、差別、暴力や国際間の国家エゴや民族エゴ、地球環境破壊などが生命を脅かすことが起こる可能性を一人ひとりが考え、変えようとの責任を持つ必要があります。
ITを用いる一人ひとりのプライバシーは監視されている時代です。
個人の自由と権利、民主主義の根幹が問われている時代なのです。
突然に国家や権力によって個人の権利が制限される時代は透明性、説明性、多様性を如何に保つかが極めて重要になります。