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幸福寿命・Well-being Lifetime

Wellbeing Specialist & Designer
アップグレーズ狂人 UpGrades Crazy
医学博士 山中直樹

Well-being120(120歳まで幸せに生きる)・・11
私は80歳:後40年の幸福寿命を生きる

 私は今年で80歳になりました。
 120歳までの幸福な寿命を楽しみ愛したいと思っています(Well-being120)。
 以前にも紹介しましたようにグーグルは21世紀中に人類が死ななくなる「不死」の世界を築く計画ですが、私は120歳までの命だと思っています。
 その違いは、遺伝子技術、再生医療、生物材料や人工臓器に加えてコンピューターやAI、IoTを積極的に私自身に取り込んだサイボーグや科学的な新種の「人間」として生きようとするかどうかによるのです。

 どこまで科学技術を自分に取り込んでも自分の命なのかも問われます。

 しかし、私はブッダの「すべての事物は生滅の理」があると思っています。
 私は「私の脳」にコンピューターや人工知能・AIの端末を取り込んで"生き"ようとは思っていません。
 私は自分流「こころ」、「食事」、「運動」や「仕事」を大切にして命あることを楽しみ、愛したいのです。
 私が一番大切にするのは「こころ」の持ちようですが、紀元前5世紀前後のブッダ(お釈迦さん、仏様、釈迦、釈尊、ゴータマ・シッダールタ)を敬まっています。

 ブッダが到達した悟りの「真理」は三法印と言われる「諸行無常、諸法無我、涅槃寂静」ですが、私は心に刻んでいます。
 『すべての事物は移り変わり、理法(法則や自然法)は「私の意志や都合」によって変えられない。その上で我意、我執、煩悩を排して安らかな気持ちになって純粋な自分を求める』と私は理解しています。
 「老、病、死」を受け入れて嫌うことなく「あらゆる事物」「生滅の理」があると、私は限られた命をどのように生きたら良いのかを考えます。
 「この世のものは、うつりかわる」を「無常の理」として「我意我執」にこだわることなく「自然の理法」に従って、自分らしい人生を楽しみ愛するのです。

 私は中村元訳、著の岩波文庫から出版されている『ブッダ最後の旅』、『ブッダのことば』、『ブッダの真理のことば 感興のことば』およびNHKブックスの『原始仏教 その思想と生活』を寝る前に読み返しています。
 ブッダは自分流の修行で脳の機能AIロボットなどの近代科学を考える上でも矛盾せず基本となり、矛盾しないような「さとり」の境地に到達していたのです。

 現代は科学技術が進歩して人類がAI、IoTやロボット技術を用いて地球環境や宇宙世界へと挑戦していますが、「諸行無常 諸法無我」の「こころ」を持って向き合うことの大切さは未知不確実性の時代だからこそ重要になると思っています。

 ブッダは教祖になったり、上から目線で説くのではなく仲間として同じ目線で語り、一人ひとりが自分で考える立場を最も大切にしました。
 人間としての完成を目指して自己を頼りとして自ら体得する「内には力の充実をして満ち足りている安らぎ」が、ブッダの「涅槃寂静」Well-being 120こころです。

幸福寿命・Well-being Lifetime
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