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Dr.ビュート流の健康ライフ ー自分流のライフベネフィットー

Dr.BEAUT・ソフィーリッチ代表
医学博士 山中 直樹

Dr.ビュート流もう一つの栄養情報・・13

メタボ関連因子改善は低炭水化物(低糖質)・カロリー無制限食ダイエットが一番:血糖が上がると老化物AGEが作られる老化物質AGE(終末糖化物質、Advanced Glycation End Products)は老化の原因となる物質と考えられています。

 顔や皮膚に色素が沈着しているのを見たことがあると思いますが、まさにそれが老化物質AGEなのです。
 AGEは糖と蛋白質に熱を加えた時に発生する黄色や褐色の糖化化合物です。
 発見者の名前をとった「メイラード反応」によって産生されます。
 血管がボロボロになる動脈硬化は、皮膚がシワになったり、心臓や脳などの組織が委縮するのと同様にAGEが悪さをするのです。
 AGEが関係している病気は、まず、糖尿病です。 
 前回のみならず、既に何回も取り上げていますHbA1cはAGEが出来る手前の糖化物質の中間物質なのです。
 糖尿病の方は、当然知っていると思うのですが、血糖値と共にHbA1c値が高いか低いかによって治療法や薬の量が変わります。
 糖尿病が如何に老化、生活習慣病と深く係わっているかを示す一端です。
 また、血糖が上がることが如何にAGE産生に危険かが判ると同時に前回示しました低炭水化物(低糖質)食や低GI食が重要な関係にあるのです。
 HbA1cの段階では血糖値を下げればHbA1cは可逆的で、戻ることが出来ます。
 しかし、高血糖を続けるとAGEと言う糖化物質の最終的な、最早戻ることの出来ない不可逆な終末糖化産物となるのです。
 つまり、糖尿病が進行するとAGEが体内のいたる所で出来るようになってしまう全身病である理由です。
 AGEの量は血糖値×持続時間と血糖値が高い状態が続く程、AGEが出来ると言われています。
 糖尿病でなくとも糖質を食べることが多いとAGEが出来易いことになります。
 動脈血管を代表とした全身の体内で出来たAGEが次から次へと体内組織や臓器に影響して老化を引き起こすのです。
 心血管病は動脈硬化血管が心臓、脳、大動脈や胸腹部動脈に及んだ結果であり、AGEがその誘因となるのです。
 LDLコレステロールやHDLコレステロールを悪玉、善玉と言って、高い低いだけに一喜一憂しているだけでは説明できない理由ともなります。
 また、神経が退化して起きる手足のシビレや骨がボロボロになるのもAGEが促進するのです。
 皮膚がシワしわになったり、網膜が変性したり、腎機能が悪くなるのは末梢、細小血管に動脈硬化が起こって血流が悪くなった結果なのです。
 以上より、糖質による血糖上昇、AGEが如何に動脈血管を悪くして全身の老化に深く関係しているかが判ります。
 次はAGEが出来ることが、どうして老化促進となるかが問題となります。

Dr.ビュート流の健康ライフ ー自分流のライフベネフィットー
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