文化講座
健康寿命&平和寿命と食生活-4
食生活は、まずは、四季折々の家庭に始まり、社会に出て、仕事につくとその影響を強く受けるようになります。
健康寿命&平和寿命のためには動脈の老化防止、つまり、動脈硬化を予防することが何よりも大切です。
日常の食生活では急速に血糖を上げるような食べ物や食べ方に気を付けることが何よりも重要となります。
何故かと言えばAGE(Advanced Glycation End Products・終末糖化産物)が産生されて動脈硬化の原因となるからです。
急速な血糖上昇が起こると糖尿病でない人では、二時間以内に血糖を下げて正常レベルに戻します。
上昇した血糖を下げる為に、糖を中性脂肪、つまり、トリグリセリドに変えて腹膜、肝臓や筋肉などに、つまりは「悪玉脂肪」たる内臓脂肪として蓄えようとします。
その理由は人類が長年にわたり、飢餓に備えるために蓄えようとしてきたからです。
人類は永い間、飢餓に耐えなければならない自然や生活環境に生きてきました。
それ故に、余ったカロリー、エネルギーを出来るだけ蓄えようとします。
逆に、人類が飽食、肥満が起こる程に食べ物が豊かになったのは最近になってから。
日本で言えば、アジア太平洋戦争で敗戦以後、経済成長を遂げてからで、本格的に始まったのは1970年以後のアメリカ的外食産業が普及し始めてからと言って良いのです。
つまり、もはや戦後ではないと多くの人々が思い始めてからとなります。
人類は飢餓に備えた遺伝子は発達させましたが、逆に、歴史の浅い飽食、食べ過ぎに備えた遺伝子は、まだ発達していません。
肥満を象徴させる"腹デブ"、"リンゴ腹"は内臓脂肪、中性脂肪が蓄積している証拠。
この内臓脂肪が糖の代謝を妨害する様になり糖尿病を誘発するのみならず、動脈硬化を促進するようになります。
糖尿病は全身の血管病であり、動脈硬化の誘因となる主たる理由です。
低GI食(グリセミックインデックス)によって急速血糖の上昇を引き起こさないことが如何に重要かと判ります。