文化講座
健康寿命&平和寿命を延ばそう・・10
健康寿命&平和寿命にとって、何よりもまず第一に「心の豊かさ」が大切です。
一人ひとりが手をつなぐことが出来る人やつないでいると感じられる人があれば孤独感からの解放となります。
つながり感は必ずしも手が触れられるような距離ではない心のつながりが大切なのです。
心のつながりは血縁、地縁、民族、宗教、国家を越えた人間関係で生まれます。
近年はITの進歩によって多機能情報端末、例えばiPadを用いてSkypeすれば、自由に例え海外にあってもリアルタイムで相手の顔を見ながら会話を楽しめます。
我が家では3歳と1歳でハーフの孫がカナダのカルガリーに住んでいます。
iPadを操作して"おばあちゃん"と語りかけてくるのです。
私は休みの日にしか対面は出来ませんが"おばあちゃん"は今や毎朝のように会うことが元気になる喜びとしています。
私も"おじいちゃん"と呼ばれて"オットットットー"とホップして心のつながりを持って一緒に遊んでいます。
また、クッキーやパイナップルを画面上で食べ合ったり取り合ったりしています。
1歳の子がiPadを操作して日一日と語彙を増やして語りかけが出来るようになっているのが良く判ります。
距離や国境を越えて肌触り、息遣い、心のつながりを感じずにはおられません。
一人で居てもLonelyの淋しさから人を求めるのではなくAloneの元気を感じます。
長野県の伊那谷で独り暮らしをする90歳の翻訳家で詩人の加島祥造(2013年12月30日Eテレで再放送)が姜尚中と共にかけがいのない人を亡くしたと語り合いながら「亡くなった人が生きている人を励ます」と言っていました。
「かぐや姫の物語」(高畑勲監督・脚本)が公開されましたが、「かぐや姫」が教えていることは装われた人間関係はいくら金銀、お宝、人に囲まれていても心は満たされないのです。
たとえ父親の願いに反しても偽りの姿、証たる衣を脱ぎ捨てながら疾走するシーンがあります。
「かぐや姫」は、私が心の教えとする「志を持って失うものがあっても学びながら前へ進む」の大切さを示していると思います。
心豊かな喜びとなるフィエロ&フロー(Fielo&Flow)は一人ひとりにあるのです。