文化講座
Dr.ビュート流もう一つの栄養情報・・11
メタボ関連因子改善は低炭水化物・カロリー無制限食ダイエットが一番:体重減少率
既に低炭水化物・カロリー制限無しの食事法が体重減少やメタボ関連因子の改善に優れているとのお話は取り上げました。
新たに、低炭水化物・カロリー無制限食と地中海食・カロリー制限食、脂質制限・カロリー制限食が各種のメタボ関連因子に与える影響について2年間の観察を行った結果が報告されました。
試験は過体重(BMI 25~30)または肥満(BMI 30以上)の人達を対象に2年間のランダム(前向き無作為比較試験)が行われたのです(Bluher M.et al, Two patterns of adipokine and other biomarker dynamics in a long‐term weight loss intervention, Diates Care,2012,342~349)。
今回は体重減少率を取り上げます。
体重減少率%の平均は低炭水化物・カロリー無制限食では、6ヶ月で約-6.8%、24ヶ月で-5.7%で体重減少率%は1位。
2位は地中海食・カロリー制限食で6ヶ月で約-5.3%、24ヶ月で-5.1%。
3位は脂肪制限・カロリー制限食で6ヶ月で約-5.0%、24ヶ月で-4.6%でした。
低炭水化物・カロリー無制限食、地中海・カロリー制限食、脂質制限・カロリー制限食と体重減少率%の比較
6ヶ月 | 24ヶ月 | |
低炭水化物・カロリー無制限食 | -6.8 | -5.7 |
地中海・カロリー制限食 | -5.3 | -5.1 |
脂質制限・カロリー制限食 | -5.0 | -4.6 |
今回の論文でも、低炭水化物・カロリー無制限食>地中海・カロリー制限食>脂質・カロリー制限食の順位であると判ります。
既に紹介した論文の結果と同じでした。
体重減少は6ヶ月で最も下がり、24ヶ月で少し回復しています。
平均として示されたものですが、2年間(24ヶ月)にわたる長期であるということです。
私は低炭水化物・カロリー無制限食で既に4年を経過していますが、白米、白粉小麦、砂糖が中心の炭水化物食品を食べる量が多くなると体重増加を招くと判っていますから炭水化物摂取量による体重調節が可能です。
低炭水化物・カロリー無制限食の基本を守って80kg以上あった体重を現在は61.5±0.5kgを保っています。
炭水化物食品や料理であっても食べなければ後悔が残るものは食べて食文化は楽しく、ストレスはたまらないようにしています。
体重目標は60.5±0.5kgとしていますが、食は楽しむを忘れてはいません。