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健康ライフのためのサプリメント&代替医療

Dr.BEAUT・ソフィーリッチ代表
医学博士 山中 直樹

Dr.ビュート流のダイエット法・・7

炭水化物が血糖値を急速上昇させる危険

今回は純度の高い炭水化物食品の問題点を話題とします。

代表的な食品は精製された米、小麦、トウモロコシ、ジャガイモなどのようにグリセミック指数(GI,Glycemic Index)の高い食材です。
グリセミック指数に炭水化物の重量をかけた値は血糖値を上昇させる程度を表わす指標でグリセミック負荷(Glycemic Load、グリセミック指数×炭水化物の重量)と言います。
このグリセミック指数の高い食品を多く食べるとグリセミック負荷が高くなり、急速に吸収されて血糖値や血中インスリン値が急上昇することになり、糖尿病や心臓、脳などの血管障害を伴う動脈硬化性の病気を誘発する危険が増すのです。

日本の研究者による日本人を対象にした論文(K.Murakami,et.al.,Am.J.Clin.Nutr.,83,1161-1169,2006)によりますとグリセミック指数の高い食品はBMI(Body Mass Index,体格指数)、即効性の血糖値上昇のみならず、中性脂肪の上昇、糖尿病の指数であるHbA1c(糖化ヘモグロビン)を高めるのです。
また、グリセミック負荷が高い食事の摂取によって血糖値上昇のみならず、血中中性脂肪値は高くなり、逆に、善玉コレステロールと言われるHDLコレステロール値は低下するのです。
また、アメリカのハーバード大学のQ.Sunら(Archi.Intern.Med.,170,961-969,2010)による大規模コホート研究による疫学的調査によっても、グリセミック指数の高い(77)白米摂取はⅡ型糖尿病となる危険を増すとあり、グリセミック指数が低くなる(55)玄米に切り替えると糖尿病となる危険性は16%低下するとあります。

グリセミック指数の高い食品やグリセミック負荷の高い食事依存が血管障害性疾患の代表たる糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞、脳出血や動脈瘤のような動脈硬化が原因の生活習慣病を誘発すると言うことになります。
グリセミック指数の高い食品による急速な血糖や中性脂肪を上昇させることが内臓脂肪の蓄積となり、肥満の原因となるのです。
血糖値が上昇すると血中のアルブミンなどの蛋白質はグルコースなどの還元糖により、シッフ反応、アマドリン反応を受けて糖化蛋白質(グリコアルブミンなど)となります。
この糖化蛋白質が血管の動脈硬化を誘発・促進するのです。
取り分け、グリセミック指数の高い食品による急速な血糖値の上昇や低下は血管障害の原因や肥満となり易いのです。

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