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健康ライフのためのサプリメント&代替医療

Dr.BEAUT・ソフィーリッチ代表
医学博士 山中 直樹

コレステロール180㎎/dl以下、LDL-コレステロール100㎎/dl以下の危険性 その11

肥満と痩せの危険性・・3

 肥満と痩せの危険性について、アメリカのNational Health & Nutrition Examination Survey (NHANES,国立健康・栄養試験調査)が、1971年以来の国レベルでの大規模な調査が続けられてきました。
 その調査としてのまとめが2005年と2007年に論文として発表されています。
 まず、2005年の論文(K.M.Flegalらによる、JAMA、293、1861~1867,2005)について紹介します。
 興味ある方は、インターネット上で公開されているアメリカの国立機関によるPub-Medから、フリーでダウンロードすることが出来ます。
 その論文のタイトルは「Excess Death Associated with Underweight,Overweight,and Obesity」(低体重、過体重、肥満による死亡の増加)です。
 何かとアメリカの後追いをする日本人の現状と将来を示していると思います。
 今回は、BMI(Body Mass Index,体格指数)と年齢に関連して増減する死の危険性を比較(Relative Risk)した結果です。
 正常と言われるBMI(18.5~25)での死亡危険性を1とした場合の危険比で示します。

BMI 年令
25~59才 60~69才 70才以上
<18.5 1.38 2.30 1.69
18.5<25 1.00 1.00 1.00
25<30 0.83 0.95 0.91
30<35 1.20 1.13 1.03
≧35 1.83 1.63 1.17

 数値が、1より大ならば死の危険性が増したことになり、1より少ならば、危険性の低下を示します。
 まず、どの年令を見ても、BMIが25から30で1以下だと判ります。
 つまり、BMIが正常BMIと言われる18.5から25より、死の危険性は低いということです。
 次に目に留まるのは、BMIが18.5以下になると、死の危険性が高いことです。
 取り分け、年齢が60~69才では2.30で、死の危険性が2.3倍となり、70才以上を含めて痩せが死の危険性が増すことを意味します。
 肥満が痩せより危険性が増すのは、25~59才でBMIが35以上のみと判ります。
 しかし、我が国では、BMI≧35以上となるのは人口の0.3%に過ぎないのです。
 以上、痩せが肥満より死の危険性が高いと判ります。

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