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健康ライフのためのサプリメント&代替医療

Dr.BEAUT・ソフィーリッチ代表
医学博士 山中 直樹

コレステロール値180㎎/dl以下はガン死亡が増す

前回取り上げのJ-LIT研究の5年間の追跡調査では、「ガン死は、血中総コレステロール値(TC,㎎/dl)が低下するほど増加し、上昇するほど減る」との結果で、TC280以上に対して、180以下になると4倍以上のガン死増 加となったのです。
 その傾向は、日本人のみならず、米国を始めとする海外でも同様です。我が国での「TC低下とガン死増加」の報告は沢山あります。
大櫛陽一著「検査値と病気 間違いだらけの診断基準」(太田出版)、浜六郎著「コレステロールに薬はいらない!」(角川書店)から紹介します。

ハワイの日系男性7961人(46~65才)の18~21年間追跡では、TC270以上に対して、180以下でガン死危険は2.3倍の増加。
福井市男性(37379人)の5年間追跡でのガン死危険は、221~250に対して、130~220では4倍以上の増加。
日本動脈硬化学会が今回の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」で重要視したNIPPON DATA80(NIPPON研究)では、死亡危険度が最低だったのはTC240~259。

ガン死は、TC240以上に対して、男性ではTC200~230で3.5倍の増加、160以下で4.2倍ほどの増加。女性では、TC200~239で 0.6倍と低下、160以下では2倍以上の増加。男女合計のガン死では、TC240以上に対して、200~239で1.5倍、160~199で2.5倍、 160以下で3倍の増加。

大阪八尾市の住民約1万人の11年間の追跡(調査開始から始めの2年間の死亡は除外)。

総死亡はTC240~279で最低であり、ガン死は280以上で最低。ガン死はTC240~279を1とした倍率を検討すると、男性では、TC160~ 199で2倍、160以下で2.7倍。女性では、殆ど変化なし。その男女合計で見ると、ガン死はTC160以下で1.8倍ほどの増加。

茨城県の大規模調査では、40~79才までの脳卒中に罹ったことのある人を除いた男性32705人、女性63959人で合計96664人を対象とした5年2ヶ月間の追跡調査。

ガン死はTC240以上で最低となり、TC220~239を1とすると160~179で1.5倍、160以下で2.3倍ほどの増加。
  以上より、ガン死はTC値が低めの200以下で増加、取り分け、180以下は危険性を増すとなります。

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