文化講座
幸せになる健康栄養食を食べるには-Flexitarian・フレキシタリアン・・2
「Flexitarian・フレキシタリアン」になることが何故に今求められているかは、食及び栄養科学の発達に加えて地球環境危機の問題があるからです。
人々の食生活は、今までは、動植物食材を食べる通常の人たちがほとんどでした。
しかし、最近は以下の人たちが増えています。
ベジタリアン・vegetarianと言われる菜食主義者は、植物を中心とした食ですが、牛乳、チーズ、卵や乳製品、ハチミツなどは食べる人たちが含まれます。
ベジタリアンには完全菜食主義者、乳菜食者、卵乳菜食者の人たちがいるのです。
厳密なベジタリアンはveganやfruitarianと呼ばれ、植物食材(ビーガン・Vegan)あるいは果物(フルータリアン・fruitarian)などだけを食べる完全菜食主義の人たちを意味します。
フルータリアンはフルーツ、ナッツや種子などを基本とする食スタイルですがいろいろな批判の対象にはなっています。
既に取り上げてきましたような「植物肉・代替肉」が発達して話題となっているのは栄養学的な意味に加えて地球温暖化の原因になる温室効果ガスと関係しています。
特に、牛肉生産が炭酸ガス(CO2)やメタンガスの放出が多いからです。
メタンガスはCO2の25倍の温室効果があります。
カナダ・ダルハウジー大学のネーサン・ペルティエの発表では次のようです。
全世界の温室効果ガス排出の18%を畜産業関連が占めています。
特に牛肉生産による排出量が多く、牛肉生産が畜産関連全体の排出ガスのおよそ80%を占めているのです。
牛肉、豚肉、鶏肉のそれぞれを1kg生産する過程で排出されるCO2を比較するとよく判ります。
牛肉生産で排出されるCO2は16kg相当ですが、豚肉生産と比べると4倍、鶏肉生産とでは10倍以上のCO2を放出します。
石油などの化石燃料由来のCO2放出量は65%を占めますから、一番の問題なのです。
牛肉を代表とする動物肉生産が地球温暖化に深い関係があるとの認識が必要です。
西部劇の「シェーン」などでおなじみの農耕者と牧場主との土地争いのように牧畜は沢山の水と土地面積が必要です。
栄養科学的に大腸がんなどの病気に患い易い人が遺伝子・ゲノム分析によって判るようになってきました。
つまり、牛肉を多く食べると大腸がんになり易いような人が判るのです。
牛肉を食べたり、食べる量によってはWell‐being120の寿命は無理だと判っているならば「フレキシタリアン」、「ベジタリアン」や「ビーガン」と使い分けることが重要になってきたと思います。
私は牛肉は大好きであり、遺伝子は調べなくても「フレキシタリアン」となりました。