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頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

幸せになる健康栄養食を食べるには-ニュートリゲノミクス・・10 一人ひとりが自分の目指す健康-2

 食と運動はエピジェネティクス、ニュートリゲノミクスと深い関係にあります。
 加えて、否定的なストレスのない心の豊かさが加われば、一人ひとりが自分流のWellbeingを目指すことになります。
 エピジェネティクス、ニュートリゲノミクスは、既に取り上げて来ましたようにDNA遺伝子の変異を伴うことなく遺伝子調節を変えることが出来るようになります。
 一人ひとりが自分に都合の良い遺伝子調節にすることが出来る可能性が高いのです。
 遺伝子配列によって遺伝子情報を担うDNAは全体の2%に過ぎません。
 残りの98%はジャンクDNAと言われて、その役割がよくわかってはいなかったのです。
 しかし、そのジャンクDNAのDNA配列が同じでも私たちの生体調節をしている重要な役割を果たしていると判ってきました。
 食や運動、生活習慣によって血中の脂質や血糖、ホルモン、メッセンジャーなどは影響を受けて、DNA調節スウィッチを変えられる可能性を持っています。
 食と運動は、筋、骨、心臓、血管、脳や脂肪細胞や組織と深く密接な関係があります。
 もちろん、食と運動が肝臓などの臓器に影響があるのは言うまでもありません。
 食と運動は肥満のみならず記憶力認知能力の維持、発達にも重要な役割があります。
 脳細胞は再生されないと考えられていました。
 しかし、脳細胞、例えば記憶や認知能力と関係が深い海馬では運動や食によって、筋肉と同様に再生発展させることが出来ます。
 食や運動は筋力や認知・記憶力などの能力アップをあざむかないのです。

 食や運動によって、筋肉、脂肪細胞が脳都合の良いメッセンジャー物質を分泌します
 最近、新型コロナウイルスのCOVID-19による免疫暴走は脂肪細胞が分泌するレプチンによって抑制されることが判ってきました。
 しかし、血中脂肪の数値が高いとレプチンが脳に到達しても目指す細胞と結合することが出来なくなって免疫暴走を止められなくなるのです。
 また、内臓脂肪は脂肪があるとドンドン貯えて肥大すると細菌と誤って免疫物質を放出したりするようになってしまいます。
 そうなると免疫細胞が活性化されて免疫暴走を起こすのです。
 血管を傷つけたり、心臓、腎臓細胞の血管を攻撃するようにもなるのです。
 肥満や脂質代謝異常症などの生活習慣病がある人は重症化する危険が高いと判ります。
 COVID-19が免疫暴走を起こして重症化しないためには、食と運動、生活習慣を良好に保ってエピジェネティクスやニュートリゲノミクスによる調節DNAのスウィッチを良好に保つことが重要なのです。
 食、運動と生活習慣が如何に大切かが判ります。

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