文化講座
幸せになる健康栄養食を食べるには-ニュートリゲノミクス(分子栄養学)テーラーメイド栄養学とニュートリゲノミクス・・6
肥満とテーラーメイド栄養学で基本となるエピジェネティクスは、既に取り上げたように、胎児期~新生児期の母親の肥満、低栄養や栄養成分の偏り、加えて父親の過栄養や高脂肪食によって子孫は影響を受けることです。
その両親からの子孫は太り過ぎや生活習慣病などになり易さを受け継ぐために、ニュートリゲノミクスが一層重要になります。
エピジェネティクスは遺伝子DNAの塩基配列は変わらないが染色体の変化による影響が安定的に受け継がれる遺伝情報の全体を言います。
それ故にエピジェネティクスでは生活環境によって異なった体質(個人差)が現れます。
生まれながらの個体差、体質ともなりますから肥満予防には普通の人たちより注意が必要になります。
肥満予防としては過栄養や異栄養(偏食)に注意しながら運動が重要です。
肥満ではまず、問題となるのが脂肪細胞と脂肪組織及び食細胞(マクロファージ)との相互作用によって炎症が起こることです。
脂肪細胞には白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞があることを既に取り上げました。
食べた栄養分によって発生するエネルギーが必要以上となれば肥満となり、白色脂肪細胞が主として増えて貯まることになります。
褐色脂肪細胞が多くなると逆にエネルギーを消費するために肥満は起こり難くなるのです。
どうすれば褐色脂肪細胞が増えるかが重要であり、学んでおきましょう。
褐色脂肪細胞は乳幼児期には多く存在しますが、成長するにつれて減少します。
褐色脂肪細胞ではミトコンドリアのエネルギー消費が盛んであるために、食べたエネルギーが消費されてしまい、蓄積される可能性が減少します。
どうすれば褐色脂肪細胞が増えた体になるかです。
褐色脂肪細胞は身体の主に首や肩甲骨の周辺に多いのです。
褐色脂肪細胞を増やすために一番大切なのは寒冷刺激です。
寒い地域で生活している人達は、暖かい地域の人たちより寒さや薄着に強い理由です。
カナダの孫たちを観ていると良く判ります。
それ故に、私たちが日頃、生活している環境で褐色脂肪細胞を増やすためには、薄着の習慣を身につけることが重要になります。
皆さんの周りで厚着の人より薄着の人が寒冷刺激によって褐色細胞が多くなると言うことです。
肥満対策のレッスンワンは有酸素運動、カロリー過剰にならないことに加えて薄着習慣になることです。