文化講座
幸せになる健康栄養食を食べるには-エピジェネティック(遺伝子調節)茶の湯・Epigenetic Way of Tea・・5 日常茶飯のリアルand/orバーチャル茶の湯-3
私たちの日常はSociety5.0時代と言われます。
Society5.0は経産省の「第5期科学技術基本計画」で定義されている「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムです。
そして、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)」を築くのです。
私は人間中心だけでなく自然環境との共栄できる社会を中心にすることを重要だと考えています。
まさに、Epigenetic Way of Teaがその実現を目指している社会です。
私が人工知能ロボット小説を初めて読んだのは『ダ・ヴィンチ・コード』の作者であるダン・ブラウンが著した『オリジン 上下』Origin by Dan Brown,2017(日本語版、2018年)です。
物語は異次元世界に入るようなスペインの美術館・ビルバオ・グッゲンハイム美術館に始まります。
そして、有名なサグラダ・ファミリアでの人工知能ロボットも加わった攻防が息を飲むような素晴らしい小説です。
一方で、そこに登場する芸術作品、場所、科学、宗教団体は、すべて実在であるからその対称が加わって現実味があって面白い。
登場する人工知能・ウィンストンがまさに人間以上の信用性と知性を持って活躍するのです。
既にAIロボットのウィンストンが人工意識を発揮する信頼性、知性が素晴らしい。
長崎出身でノーベル文学賞を受賞されたカズオ・イシグロによる受賞後の最初となる、つい最近著した小説『クララとお日さま』(Klara and the Sun by Kazuo Ishiguro,2021)が出版されました。
クラフと名付けられた人工知能・人工親友(AF,Artificial Friend)は感情を理解する洞察力や共感力を持っている物語です。
クラフはお日さまをエネルギーとして、病弱なジョジーに思いやりを持って良かれと太陽に願掛けをして元気にします。
人間の心の在り様とAIロボットの持つ「意識・感情」を問うています。
日本が誇る若き知性作家でアポリア(哲学的難題)作品を著す平野啓一郎がごく最近『本心』(文藝春秋)を出版しました。
亡くなった母親のVF(ヴァーチャル・フィギュア)と「人の心」「死」とはを問うています。
上述の素晴らしい知的な小説家によるAIロボットやアバターが「記憶」のみならず「意識・感情」を人間あるいは人間以上の「人格」ならぬ「AI格」を持つ可能性を示しています。
三人の知的作者による作品は、まさに、人工意識ロボットが現実になると思います。
迫り来る人工意識を持ったAIロボット、アバターが人間社会で日常化する近未来の人間や自然環境を発展させるエピジェネティック(遺伝子調節)茶の湯によってWellbeing社会を築くことが必要だと思っています。