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頤医の「かて食」&「かて茶」ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

幸せになる健康栄養食を食べるには-ニュートリゲノミクス(分子栄養学)テーラーメイド栄養学とニュートリゲノミクス・・8

 肥満の改善のみならず、認知症予防や心身ともに健康でWellbeingであるためにも運動は食事と共にテーラーメイド栄養学にとって大変重要です。
 運動がエピジェネティクス、ニュートリゲノミクスと関係があることは言うまでもありません。
 運動によって、栄養成分を活用して心肺機能、骨格や筋力増強、新陳代謝、免疫力、心、気力、意欲などを高める基本的な役割を果たしています。
 COVID-19によるコロナ禍パンデミックに対して、感染したり、重症化を妨げられるかどうかは一人ひとりにとって最初の抵抗力となる免疫力によって防御できるかどうかが、まず、問題となります。
 三密と言っても、例えば、トランプ大統領が最高裁判事を指名したホワイトハウスでの会合でも感染した多くの人たちより身近にいた候補のエイミー・コニ―・バレット氏は感染しなかったことからも明らかです。
 免疫力アップにも運動は深い関係にあります。
 免疫力を落とす糖尿病、脂質代謝異常、高血圧、心臓、脳を包む全身動脈の動脈硬化などの生活習慣病は当然ながら運動が予防や進行抑制のキーとなります。
 身体的機能や認知力が落ちる老衰によるフレイル、変形性膝関節症などは骨や筋力の低下、障害が早めますが、"運動不足"は重要な促進原因となります。
 老化や認知症予防に有効だとの専門的な研究論文等で明確になっているのは今のところ運動だけなのです。
 適切な栄養食が運動力をアップするのは言うまでもありません。
 認知症の抑制や予防になるとされる医薬品でもフランスなどの国は認めていません。
 アメリカでも、FDA(米国食品医薬品局、Food and Drug Administration)では初めて認知症予防薬の可能性があるとして有効性を確かめる試験薬として治験が始まったのは最近のことなのです。

 一人ひとりが幸福感ある健康で生きるための「Wellbeing」には「運動」は重要な役割を持っています。
 つまり、運動がこゝろや身体の能力を高めるということです。
 マハトマ・ガンジーが言ったように「運動、食、仕事」はそれぞれが同等の重要さを持っており、等分の配慮が必要なのです。
 コロナ禍でのパンデミックや気候危機にWellbeingな生き方が出来るかは食と運動、こゝろの持ち様や社会的公益性ある役割が重要なキーとなります。
 「エピジェネティクス」による生体機能の「スィッチ」と関係するのです。
 運動の重要さを知るための必読の書は『脳を鍛えるには運動しかない!』(ジョンJ.レイティ)が参考になります。

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