文化講座
Dr.ビュート流もう一つの栄養情報・・20
Dr.ビュート流低炭水化物・高~中脂肪・高蛋白質ダイエット―3
今回は高蛋白質食としての魚介類を含む肉食の重要さを取り上げます。
最近、腎機能障害のない人達にとっては高蛋白質食が低蛋白質食と比べて腎に問題がないと判りました。
肉食は筋肉の構成成分であるアミノ酸を効率よく摂取出来ます。
例えば、必須アミノ酸で言えば、筋肉蛋白質の35%を占める主要成分の分枝鎖アミノ酸(BCAA)と言われるバリン、ロイシン、イソロイシンは体内で必須アミノ酸の40%を占めるとされます。
また、必須アミノ酸のヒスチジンとのアミノ酸結合体のイミダゾールジペプチドであるカルノイシンやアンセリンを含みます。
カルノシンなどは、運動すると産生する乳酸による体内の酸性化を緩和したり、抗酸化作用を持っており、酸化ストレスから防御すると期待されています。
つまりは、疲労回復や予防に役立つ成分と考えられているのです。
鳥の胸肉に沢山含まれており、鳥が長距離を飛ぶために役立っているのでしょうか。
また、マグロ、カツオ、鯨肉などに多く含まれており、泳ぎ続ける魚類に多いことをうかがわせます。
最近、運動や疲労回復に効果的と言われるグルタミンやアルギニンと組み合わせたアミノ酸のサプリメントとして注目されています。
私は肉食が効率的で安全だと思っています。
サプリメント的摂取には副作用ありと言われており、注意が必要です。
分枝鎖アミノ酸の過剰摂取は脳内のセロトシンの低下となり、うつ症状や逆に疲労状態となるとの指摘がなされています。
激しい運動やアルコールを沢山飲む人達には、そうした折には薬的摂取が必要かもしれませんが、通常は肉食で補った方が食生活としても楽しめます。
イチロー選手が試合後に、力強いバイオリニスト・神尾由美子が演奏後に焼肉を楽しむと言っています。
80歳でエベレスト再登頂を目指す三浦雄一郎が日頃から700グラムの肉を食べるそうです。
私も、300グラム以上の肉を美味しく楽しく食べるのが大好きです。