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Dr.ビュート流の健康ライフ ー自分流のライフベネフィットー

Dr.BEAUT・ソフィーリッチ代表
医学博士 山中 直樹

Dr.ビュート流もう一つの栄養情報・・18

Dr.ビュート流低炭水化物・高~中脂肪・高蛋白質ダイエット法―1

 前回、超低炭水化物(120g/1日以下)・高脂肪食(60%)ダイエット法のアトキンス法が地中海ダイエット法ともども6年間続けても有効だと紹介しました。
 体重減少、中性脂肪低下、LDL/HDL比低下、コレステロール値低下が、超低炭水化物・高脂肪食ダイエットを6年間継続しても上昇に転じないことが証明されました。
 "炭水化物は善玉、脂肪は悪玉"と思うトラウマの人達は多いのです。
 改める必要があります。
 その理由は日本の歴史と関係するのです。
 我が国は仏教による殺生禁断令・肉食禁止令が天武天皇4年(675年)に出されて以来、明治になるまで殺生・肉食が禁止されました。
 古代は天皇や貴族は「薬猟」として狩猟を行って特別に食べていたのです。
 奈良時代以後から中世になると律令制・天皇制国家の維持発展と殺生・肉食が「ケガレ」の思想と結びつきました。
 豊臣秀吉は刀狩と検地を行ったことで知られますが、土地からの米の生産石高によって統治を行いました。
 徳川幕府も石高による体制を続けました。
 つまり、金本位制ではなく"米本位制"を確立したのです。
 "白米信仰"となり、"殺生・肉食がケガレ"のトラウマの原因ともなりました。
 近世江戸時代は、肉食は「薬喰」として、特別に許されました。
 「薬猟」「薬喰」は、肉食が療養に役立つ栄養食であることは知っていたと言うことになります。
 文明開化の明治4年(1871年)には、天皇が肉食再開の宣言を発して宮中で天皇の食膳に牛や豚肉を用いた西洋料理が饗されました。
 それでも、白米が「主食」であり、「Main Dish」の食スタイルにはなっていません。
 昨年のロンドンオリンピックで、仏教国であっても肉食を禁じなかった中国や韓国は新興国であっても、金メダル数で日本より多い実力を持っています。
 肉食による基礎体力や筋力は炭水化物食にはないパワーとなるからだと思います。
 宇宙・銀河・太陽系・地球・動植物・人間の命は食物連鎖を介して共利共生しているのです。
 殺生・肉食は「ケガレ」ではなく、神聖な生命の連鎖、自然とのつながりなのです。

Dr.ビュート流の健康ライフ ー自分流のライフベネフィットー
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